夏の花の花言葉

ムラサキクンシランの花言葉/もうひとつの梅雨の花は愛の象徴

Written by すずき大和

6~7月、丁度梅雨の時季に、青紫色のたくさんの花を半球状に咲かせる花・・・

といえば、誰もが「アジサイ」を思い浮かべるでしょう。

が、ガーデニングをしている人たちの間では、アジサイより育てやすく、小スペースで済み、散り際もアジサイのようにちょっと残念なビジュアルにならない、

「ムラサキクンシラン」

の人気が案外高いらしいです。

君子蘭(クンシラン)に花の形が似ており、青紫の花色が一般的だったことが、名前の由来です。最近では属を表す学名の

「アガパンサス(Agapanthus)」

の名称で流通していることが多いです。

日本には明治時代にきました。もともと南アフリカ原産の種が西洋にわたり、園芸種として改良されながら広まった花です。

西洋では、アガパンサス属は「愛の象徴」の花として有名です。

花言葉も愛や恋にまつわる言葉だらけです。日本でも、それに準じてロマンチックな花言葉がたくさん付けられました。



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もくじ

ムラサキクンシランの花言葉

ムラサキクンシラン全般の花言葉

『ラブレター』
『恋の訪れ』
『恋の季節』
『愛の始まり』
『誠実な愛』
『愛しい人』

青紫の花の花言葉

『知的な装い』
『実直』

西洋の花言葉(アガパンサス全般の花言葉)

『love letter(ラブレター)』(英)
『liefdesbrief(ラブレター)』(蘭)
『dyp kjærlighet(切愛)』(ノルウェー)
『Amour(愛)』(仏)
『Désir amoureux(好色な欲望)』(仏)
『Volupté(官能、好色)』(仏)
『Passion(情熱)』(仏)

ムラサクンシランってどんな花?

蘭でもユリでもない、ヒガンバナの仲間

クンシランもムラサキクンシランも、ラン(蘭)の仲間ではありません。

アガパンサスは、西洋では、

「African lily(アフリカのユリ)」(英)
「Lis Africain(アフリカのユリ)」(仏)
「Lis du Nil(ナイルのユリ)」(仏)

などと呼ばれています。ひとつひとつの花がラッパ型をして、ユリに似ていたため、昔はユリ科に分類されていました。

その後、クンシランもムラサキクンシランも「ヒガンバナ科」に再編されています。太めのまっすぐ伸びた茎の先端に、たくさんの花を放射状に咲かせる形は、確かにヒガンバナと同じです。

1,アガパンサスの白花

アガパンサス白花


2,ヒガンバナ

ヒガンバナ


3,クンシラン

クンシラン


花言葉の由来

花名の由来が花言葉の由来

アガパンサス(Agapanthus)は、ギリシャ語の

  • アガペ(agape)=愛
  • アントス(anthos)=花

が語源です。初めから「愛の花」という名前だったわけです。

各国の全般の花言葉は、すべてこの花名に由来しているといわれますが、愛の象徴になったのが先か、花名が先か、理由も、諸説ありはっきりわかっていません。

『ラブレター』
『恋の訪れ』
『恋の季節』
『愛の始まり』
『誠実な愛』
『愛しい人』

『love letter(ラブレター)』(英)
『liefdesbrief(ラブレター)』(蘭)
『dyp kjærlighet(切愛)』(ノルウェー)
『Amour(愛)』(仏)
『Désir amoureux(好色な欲望)』(仏)
『Volupté(官能、好色)』(仏)
『Passion(情熱)』(仏)

こうして見ると、フランス人の恋愛観は、なかなかホットですね。お国柄でしょうか。

繊細で涼し気な青紫の花

日本でアガパンサスというとムラサキクンシラン一種を指します。西洋では他の品種も含めた属全体の花を指します。品種が異なると、草丈や花の形の印象が随分違うのですが、花色はやはり青系のものが多いです。

『知的な装い』
『実直』

日本ではうっとおしい梅雨の季節に、とても爽やかに映える花色なので、その涼し気で繊細な色合いと、凛としてまっすぐ立つ姿から、知的で誠実なイメージの花言葉をつけました。これも国民性がよく出ているようです。

ムラサキクンシランの基本データ

分類: ヒガンバナ科アガパンサス属
学名: Agapanthus africanus アガパンサス・アフリカヌス
和名: 紫君子蘭(ムラサキクンシラン)
別名: アガパンサス
英名: African lily,Agapanthus(アガパンサス属全般)
開花時期: 6~8月 夏の花
花色: 紫、白、青、ピンクなど
草丈: 70~150cm 多年草
原産地: 南アフリカ


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。