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ツツジの花言葉/東洋生まれ西洋帰りのアザレアの土産は花言葉

Written by すずき大和


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亜熱帯から温帯にかけて繁殖している花々の多くは、原産地がどこであれ、現在は世界中だいたいどこでも見られます。交易の拡大の歴史に伴って、外来種が新天地に広がっていきました。

普及していく過程で、同じ花名が別種の花を指すようになることは、よく起きます。きっかけは様々ですが、時代や場所によって、同じ名称でもまったく違う花になる例も少なくありません。

花言葉は、19世紀にヨーロッパから世界に広まったサブ・カルチャーです。日本の花言葉の多くは、西洋の花言葉に由来しています。同じ花名で西洋と日本が別の花だった場合でも、花言葉は、同じ花名のものが転用されることがよくあります。

ツツジ属の花は、まさに、花名と学名と花言葉の範疇が、西洋と日本で複雑に異なっています。ツツジの英名は「azalea アザレア」ですが、日本では

アザレアとツツジは、“同じ由来から生まれた違う花言葉を持つ別の花”

という、ちょっとややこしいことになっています。



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ツツジ(アザレア)の花言葉

ツツジ全般の花言葉

『節度』
『慎み』
『恋の喜び』(赤花)
『初恋』(白花)

ツツジの品種別の花言葉

アザレアの花言葉

『禁制』
『自制心』
『禁酒』
『恋の喜び』
『節制』(赤花)
『あなたに愛されて幸せ』(白花)
『青春の喜び』(ピンク花)

サツキの花言葉

『節制』

ヤマツツジの花言葉

『燃える思い』

ミツバツツジの花言葉

『節制』
『自制心』

レンゲツツジの花言葉

『情熱』
『堅実』
『節制』

西洋のアザレア全般の花言葉

『temperance(節制、禁酒)』(英)
『take care of yourself for me(私のためにお体を大切に)』(英)
『fragility(もろさ、はかなさ)』(英)
『aufrichtige(誠実)』(独)
『scheue Liebe(恥ずかしがり屋)』(独)
『wees voorzichtig(慎重に)』(蘭)
『kwetsbaarheid(脆弱性)』(蘭)
『harmonie(調和)』(蘭)
『tempérance(禁酒)』(仏)
『Joie d’aimer(愛の喜び)』(仏)
『amour sincère(誠実な愛)』(仏)

ツツジってどんな花?

ツツジとアザレアとシャクナゲ

日本の「ツツジ」は、学術的にはツツジ科ツツジ属全般の品種のことです。が、園芸では、サツキとアザレアとシャクナゲは別もの扱いされています。

1,ツツジ

ツツジ属の中で落葉性のものの総称です。サツキもアザレアも、他の○○ツツジも、基本的にはみなツツジの仲間の内です。

ツツジ


2,サツキ

日本原産のツツジの特定品種です。ツツジと比べると葉も花も小さめで、盆栽にされることも多いです。ツツジは4月半ば頃、サツキは5月後半(皐月)に咲き始めます。

サツキ


3,アザレア

東洋のツツジが19世紀にヨーロッパに伝わり、ベルギーで品種改良され、再び日本に輸入されたものです。

アザレア


4,シャクナゲ

ツツジ科ツツジ属の中のシャクナゲ亜種に属する特定の品種の名称です。見た目の特徴としては、常緑で、枝先に多くの花がかたまってこんもりと咲きます。

シャクナゲ


西洋のアザレア

西洋では、多くの国で、シャクナゲ以外のツツジ属を広く「アザレア」と呼んでいます。

日本では、アザレアはツツジの中の一部の品種ですが、西洋では日本のツツジやサツキも、みなアザレアの仲間の一部です。

シャクナゲだけ、西洋でも

「ロードデンドロン(rhododendron)」

と分けて呼ばれ、花言葉も別です。

が、「Rhododendron」はツツジ属の学名。ツツジ属全部をこう呼ぶ場合もあります。

また、枝の先や途中に花がかたまってたくさん咲いているものは、シャクナゲ亜種でなくても、アザレアではなくロードデンドロンと呼ばれることが多いです。

両者は、別々の花言葉がついていますが、西洋ではその境界は意外とあいまいです。

シャクナゲの花言葉については、改めて別稿にて書きます。

花言葉の由来

乾燥した厳しい環境に咲く花

英名のazaleaは、ラテン語の“乾燥”が語源になっています。湿気を嫌い、乾いた環境でもよく育ちます。

『temperance(節制、禁酒)』
『take care of yourself for me(私のためにお体を大切に)』
『fragility(もろさ、はかなさ)』
『scheue Liebe(恥ずかしがり屋)』
『wees voorzichtig(慎重に)』
『kwetsbaarheid(脆弱性)』
『tempérance(節制、禁酒)』

  • 英語で乾燥を意味する「dry ドライ」は、“禁酒”の意味もある
  • 乾燥の言葉から、枯れた土地の貧相で脆弱なイメージにつながる
  • あでやかな印象の花なのに、香りを全く放たないのは奥ゆかしいと捉えられている

西洋の花言葉の多くは、これらのイメージから生まれています。

『節度』
『慎み』
『禁制』
『自制心』
『禁酒』
『節制』

『堅実』

日本の花言葉は西洋のものを日本の解釈で転用した感じです。

愛と喜びを表す花

ヨーロッパでは、アザレアは

“幸福の象徴”

といわれており、愛や喜びをイメージする花となっています。そこにちなんだ花言葉もいろいろあります。

『恋の喜び』
『初恋』
『あなたに愛されて幸せ』
『青春の喜び』

『燃える思い』

『情熱』

『aufrichtige(誠実)』
『Joie d’aimer(愛の喜び)』
『amour sincère(誠実な愛)』

日本の花言葉は、品種別に細かく分かれながらも、みな西洋のアザレアの解釈が転用されていったものだと、改めてわかりますね。

ツツジの基本データ

分類: ツツジ科ツツジ属
学名: Rhododendron ロードデンドロン(属名)
和名: 躑躅(ツツジ)
英名: Azalea,Rhododendron
開花時期: 4~5月 春の花
花色: 赤、白、ピンク、紫、オレンジ、黄など
樹高: 50~200cm 低木
花持ち期間: 5~7日
原産地: 日本、中国などの東アジア


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。