夏の花の花言葉

ジギタリスの花言葉/劇薬は愛に熱し!激しく熱烈な愛を語る花

Written by すずき大和


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細長い袋状の花が、やや下向きに、茎の先端に縦に並んで咲くジギタリスは、日本のホタルブクロに似ています。そのせいか、日本では紫色の人気が比較的高いそうです。

ヨーロッパ地中海沿岸の原産で、中央アジアから北アメリカまでの北半球に20種あまりの種が自生しています。園芸種として多く栽培されているのは、日本も世界も

「ジギタリス・プルプレア(Digitalis purpurea)」

という品種で、海外では、白・黄色・ピンク・赤・アプリコットなど、暖色系の花もたくさん見られます。

毒性の強い花ですが、成分は強心剤に使われ、薬用栽培も世界中で行われています。

劇薬の薬草らしく、激しく情熱的なニュアンスの花言葉がいくつか見られます。また、ちょっとマイナスイメージの花言葉もありますが、そちらはギリシャ神話に由来します。

華やかな雰囲気の花で、アレンジメントにしても見栄えがいいですが、プレゼントとして気持ちを託すには、ちょっと勇気が要りそうです。



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ジギタリスの花言葉

ジギタリス全般の花言葉

『熱愛』
『隠せぬ想い』
『不誠実』
『不真面目』
『健康的』

西洋の花言葉

『insincerity(不誠実)』(英)
『ardent love(熱愛)』(英)
『protection(保護)』(英)
『Ardeur(情熱)』(仏)
『Je ne peux cacher mon amour(私は私の愛を隠せない)』(仏)

ジギタリスってどんな花?

なんとなく怪しげな花

ジギタリスの英名は

「Foxglove(フォックスグローブ)」

和名はその直訳で

「キツネノテブクロ(狐の手袋)」

といいます。

花の形が手袋の指の先みたいに見えるかららしいですが、なぜ“狐”なんでしょうね?

「ジギタリス(Digitalis)」

は、学名です。これもラテン語の「指(digitus)」からきています。

西洋では、

「魔女の手袋」
「魔女の指ぬき」
「死人の鐘」
「血の付いた男の指」

などの別名もあります。ヨーロッパでは、何だか不吉なイメージの花のようです。

暑さに弱く半日陰が好き

怪しげなイメージの原因は、毒性の強さもありますが、林の中の暗く寂れたような場所を好んで繁茂しているせいです。

ジギタリスは暑さに弱く、直射日光がずっと当たる日向ではすぐヘタってしまいます。が、同時に湿気にもとても弱く、じめじめした所ではすぐに根が腐って枯れてしまいます。
そのため、午前中は日が当たり昼過ぎは日陰になるような“半日陰”や、木の陰で木漏れ日が当たるような場所に繁殖する性質があるのです。

花言葉の由来

毒性と薬効

ジギタリスは、葉にも花にも茎にも根にも、全体に毒があります。花を活けておいた水を飲んだ狐が死んでしまった、という話が残っているほど、強い毒性です。

花びらの内側には、濃い紫色の斑点が見られますが、西洋では

“毒のある印として妖精がつけた指あと”

といい伝えられています。

ジギタリス・花部分


毒にあたると、循環器症状、消化器症状、神経症状が表れます。草の汁が付いた手を口に入れない!などの注意が必要です。

が、それだけ多方面に刺激を与える成分は、うまく使うとからだの働きを活性化させます。古代社会では、傷や打ち身の回復を早める外用薬として使っていました。18世紀、強心剤としての薬効が発表されると、心臓病の薬としての研究開発が進みました。

『健康的』
『protection(保護)』

これらの花言葉は、心不全の特効薬にされているジギタリスが、心臓の弱い人の命を守ることに日々役立っていることにちなみます。

ゴージャスなビジュアル

ジギタリスの花穂は、1mほどの高さまで伸びる丈夫な茎の先端に、びっしりと縦に花が並ぶように咲きます。指サックのような花がたわわに咲く様子はとても豪勢な印象があり、赤・白、ピンク・黄色・・・などとりどりの花色の花が群生している風景は、かなりゴージャスな雰囲気を醸しています。

ジギタリスの花壇


『熱愛』
『隠せぬ想い』

『ardent love(熱愛)』
『Ardeur(情熱)』
『Je ne peux cacher mon amour(私は私の愛を隠せない)』

この熱烈な花言葉群は、たわわに溢れるゴージャスな花穂の強烈な印象であり、同時に、量を間違えると危険を伴う劇薬の特効薬、という一面も反映しています。

ギャンブルにはまってしまった妻に悩む夫

ジギタリスは、ギリシャ神話では、サイコロの化身です。

主神ゼウスの妻ヘラが、ある時サイコロ遊び(いわゆる賭け事)にハマってしまいます。サイコロに呆けて神様の務めを後回しにするヘラに業を煮やしたゼウスは、ヘラのサイコロを地上の花に変えてしまいました。それがジギタリスです。

『不誠実』
『不真面目』

『insincerity(不誠実)』

これらは、まるで、ゼウスのイライラが伝わってくるような花言葉です。

神様がギャンブル中毒って、さすがによろしくないとは思いますが、ゼウスだって、神も人間も妖精も見境なく美人に手を出したりしていましたから、どちらも妙に人間臭い神様です。ギリシャ神話の神様は男性も女性もとても世俗的である、という一面がよく表れているお話です。

ジギタリスの基本データ

分類: オオバコ科ジギタリス属
学名: Digitalis purpurea ジギタリス・プロブレア
和名: 狐の手袋(キツネノテプクロ)
英名: Foxglove,Digitalis
開花時期: 5月~8月 夏の花
花色: 紫、白、黄、赤、ピンクなど
草丈: 30~180cm 多年草
花持ち期間: 5~7日
原産地: 地中海沿岸地域


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。