夏の花の花言葉

キョウチクトウの花言葉/逆境にめげないたくましさは復興の象徴

Written by すずき大和


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キョウチクトウ科の植物は、もともとは熱帯性の常緑の小高木や低木ですが、環境対応力がとても強く、世界中の温帯地方にまで広がって自生しています。

日本のキョウチクトウは、インド原産の品種が、中国経由で江戸時代終盤に伝わりました。日本の寒さにも対応して、東北地方まで広がって帰化しています。

キョウチクトウは中国語表記の「夾竹桃」を日本語読みしています。

  • 葉は、先がとがって細長く光沢があるので、「竹」に似ています。
  • 花色は濃いピンク色が多く、「桃」の花に似ています。
  • 「夾」は中国語で“挟まる”とか“混ざる”という意味があります。

竹と桃が混ざった花木なので「夾竹桃」です。

花言葉は、西洋のものが伝わり、日本的に意味を発展させた言葉が並んでいます。



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キョウチクトウの花言葉

キョウチクトウ全般の花言葉

『注意』
『危険』
『用心』
『油断大敵』
『危険な愛』
『たくましい精神』

西洋の花言葉

『caution(用心)』(英)
『beware(警戒する)』(英)
『attention!(気を付けて!)』(仏)
『vie eternelle(永遠の命)』(仏)
『joie(喜び)』(仏)
『mefiance(不信感)』(仏)
『Vorsicht(注意)』(独)

キョウチクトウってどんな花?

日本のキョウチクトウ

キョウチクトウは、寒さだけでなく、乾燥や大気汚染などの悪環境にもすこぶる強い性質を持っています。かつて公害が有名だった工業地域で、他の植物かほとんど枯れたり弱ったりした中、最後まで耐えぬいて生育していたのがキョウチクトウでした。

このため、今も都市部の市街地で、高速道路や幹線道路沿いの街路樹としてよく植えられます。といっても、キョウチクトウの街路樹の多い街とあまり見ない街の差は大きく、見たことないエリアの人たちもたくさんいるようです。

梅雨頃から初秋にかけて、こんな感じで、道沿いにたわわに花をつけている花木です。

キョウチクトウ街路樹


5枚の花びらの一重のものもありますが、

「ヤエキョウチクトウ」
(学名:Nerium oleander var. indicum ‘Plenum’)

と呼ばれる、八重咲きの品種がもっともポピュラーです。日本で一般にキョウチクトウというと、この品種を指します。

ヤエキョウチクトウ


欧州のキョウチクトウ

ヨーロッパで一般的なキョウチクトウは、

「セイヨウキョウチクトウ」
(Nerium oleander)

と呼ばれる、地中海沿岸原産の品種です。

あちらでは、色合いがもっと濃いもの、薄いもの、赤や白や中心が黄色いものなど、カラーバリエーションがもう少し豊富で、一重咲きのものが多いようです。

セイヨウキョウチクトウ


花びらが少しねじれたように咲くのが特徴で、

“スクリューみたい”
“扇風機みたい”

などとよくいわれています。

学名を見るとわかる通り、日本のキョウチクトウはセイヨウキョウチクトウ属の亜種です。

ネットでセイヨウキョウチクトウを調べると、ヤエキョウチクトウの写真も載っていることが多いですが、広い意味でセイヨウキョウチクトウの仲間なのは間違いありません

南アメリカのキョウチクトウ

セイヨウキョウチクトウは、一部日本にも帰化しています。

他に、花がすぼまって咲く

「キバナキョウチクトウ」
(Nerium Thevetia peruviana)

という黄色い花の品種も一部に見られます。が、これは

「キバナキョウチクトウ属」(N. Thevetia)

という、メキシコ原産の南米で多く見られる品種です。

キバナキョウチクトウ


英名は「Thevetia(テベティア)」と呼ばれ、西洋では、キョウチクトウ「oleander(オリアンダー)」とは別物として扱われています。

花言葉の由来

実はとっても怖い毒花

『注意』
『危険』
『用心』
『油断大敵』
『危険な愛』

『caution(用心)』(英)
『beware(警戒する)』(英)
『attention!(気を付けて!)』(仏)
『mefiance(不信感)』(仏)
『Vorsicht(注意)』(独)

これらの花言葉は、キョウチクトウの持つ毒性に由来します。

実は、根から花・葉の先、果実まで全身に毒成分があります。人間はわずか0.3mgで致死量に達し、周囲の土壌にも、腐葉土にも、生木を燃やした煙にも毒が残るくらいの猛毒植物なのです。

かつて、アレキサンダー大王の軍隊が遠征先で、キョウチクトウの枝を串にして肉を焼いて食べたため、兵士が大勢死んでしまったといわれています。日本でも、野外で枝を箸の代わりにして中毒死した例があります。

強くたくましい復興のシンボル

そんなおっかない植物でありながら、街路樹に多用されるのは、前述の通り、その生育力の強さ故です。

『たくましい精神』
『vie eternelle(永遠の命)』(仏)
『joie(喜び)』(仏)

これらの花言葉は、キョウチクトウの強靭な生命力を称えるものです。

世界初の被爆地広島では、原爆後、75年は草木が生えないだろうといわれました。が、いち早くこのキョウチクトウの木が芽生え、花を咲かせました。広島市は、この花を市の花と定め、復興のシンボルとしました。

毒には注意が必要ですが、日本人にとってキョウチクトウの桃色の花は、戦後の希望の光でもあったのです。

キョウチクトウの基本データ

分類: キョウチクトウ科キョウチクトウ属
学名: Nerium oleander ネリウム・オレアンダー
和名: 夾竹桃(キョウチクトウ)
別名: オレアンダー
英名: Oleander
開花時期: 6~8月 夏の花
花色: ピンク、白、赤、オレンジなど
草丈: 3~6m 中高木
花持ち期間: 4~5日
原産地: インド、中近東


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。