夏の花の花言葉

ホウセンカの花言葉/ご機嫌斜め中?やたらに触ると危険ですよ

Written by すずき大和


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ホウセンカというと、真っ赤な特徴ある形の花が印象的です。南国の雰囲気を感じる容貌なのは、亜熱帯地方原産の花だからでしょうか。

独特の花の形を中国では鳳凰(ほうおう:縁起のいい中国の空想動物)が飛んでいる形に見立て、

「鳳仙華」

と名付けました。日本に入ってくると、そのまま音読みして

「鳳仙花(ホウセンカ)」

という花名になりました。

赤い花汁は、女性が爪を染める染料に使いました。日本ではホウセンカの他に

「爪紅(ツマクレナイ、ツマベニ)」

という別名があります。

英語では、花汁を意味する「Balsam バルサム」を花名にして、

「Rose balsam ローズバルサム」
「Garden balsam ガーデンバルサム」

と呼ばれています。

いずれも美しいビジュアルが連想される名称です。が、一方で、英語には

「Touch‐me‐not(私に触れないで!)」

なんていう、ちょっとトゲトゲしい別名もあります。

これはそのままこの花の花言葉にもなっています。



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ホウセンカの花言葉

ホウセンカ全般の花言葉

『私に触れないで』
『短気』
『せっかち』
『急ぎ過ぎる解決』
『快活』

西洋の花言葉

『impatience(焦り)』(英)
『ardent love(燃えるような愛)』(英)
『Touch me not(私に触れないで)』(英),
『impatient(せっかち、短気)』(英)
『impatient resolves(せっかちな解決)』(英)
『impatience(焦り)』(仏)
『insensibilité(無神経、無関心)』(仏)
『ongeduld(焦り)』(蘭)

ホウセンカってどんな花?

触れた途端に弾け散る

ホウセンカの原種は、アジアの亜熱帯の高温多湿な林の中に咲いていました。暑さにも湿気にも強く、日本やヨーロッパの温帯地域に持ち込まれても根付いて広まっていきました。病害虫にも強く、水さえちゃんとあげれば、育てるのは難しくなく、失敗して枯らすことも少ない丈夫な花です。

簡単なので、日本では、小学校の低学年に理科がなくなった時代の前後から、3年生の理科の教材として使われるようになりました。授業でタネをまいて育て、夏に花を咲かせた記憶がある世代も増えてきました。

そんな世代の人の中には、花が終わって実が成熟する頃、ちょっと触っただけで、実が弾けて中のタネが飛び散りびっくりしたことを覚えている人も少なくないでしょう。

タネの弾け飛ぶ様子が、それまでイライラと耐え忍んでいたけれど

「もう我慢できない!」

と、一気に感情が爆発してしまった人に例えられ、

“我慢できないこと”
“耐えられないこと”

という意味のラテン語

「Impatiens インパチェンス」

が、そのまま属名の学名になりました。

花言葉の由来

イライラしやすい人はせっかちで焦り屋さん

『私に触れないで』
『Touch me not(私に触れないで)』(英)

という花言葉は、イライラ、ピリピリした花の心情でしょうか。

『impatience(焦り)』(英)
『impatience(焦り)』(仏)
『ongeduld(焦り)』(蘭)

これらもラテン語の各国語訳です。花言葉としては“焦り”とか“焦燥”と訳すことが多いです。焦るという動詞ではなく、焦ってもう我慢できない状態を示す名詞です。

“イライラ”
“性急”
“じれったさ”

などと訳されることもあります。

『impatient(せっかち、短気)』(英)

は、形容詞です。正確には

“せっかちな”
“短気な”

という意味になります。

『短気』
『せっかち』
『急ぎ過ぎる解決』
『impatient resolves(せっかちな解決)』(英)

これらの花言葉もみんなここから来ています。

情熱の赤い花

『快活』
『ardent love(燃えるような愛)』(英)

これは、最も代表的な花色の赤のイメージから出た花言葉です。

嘆きの女神の化身

『insensibilité(無神経、無関心)』(仏)

この単語は、“感度が鈍い”ことを意味しています。

Impatiensインパチェンスは、どちらかというと神経過敏な印象で対象を捉えた言葉でしたから、これは正反対の意味ともいえます。由来についてはあまり明確ではありません。

一部では、ギリシャ神話の花の由来話にちなんだ、という説もあります。神話では、ホウセンカは不幸な女神の化身です。

“ある時、オリンポスで開かれた神々の宴で、神に贈る金のリンゴがひとつなくなりました。宴の給仕をしていたひとりの女神に疑いがかけられます。実際は、犯人は別人だったのですか、無実を訴える女神の声は信じてもらえず、王神ゼウスにオリンポスを追放されます。

女神はその後もずっと無実を訴え続けましたが、取り合われることないまま、力尽きて死んでしまいます。哀れに思った花の精が、女神の姿をホウセンカの花に変えます。”

ホウセンカのタネが弾けるように飛び散るのは、「自分は何も持っていない」ことを示しているのだ、ともいわれています。

「私は金のりんごになど興味ありませんから」

と手を振って『無関心』をアピールしている、というのが花言葉の所以です。

花の由来話は、悲しい出来事が多いですが、この女神の話も切ないものがありますね。

ホウセンカの基本データ

分類: ツリフネソウ科ツリフネソウ属
学名: Impatiens balsamina インパチェンス・バルサミナ
和名: 鳳仙花
別名: 爪紅(ツマクレナイ、ツマベニ)
骨抜(ホネヌキ)
英名: Balsam,Rose balsame,Garden balsam,
Touch‐me‐not
開花時期: 6~9月 夏の花
花色: 赤、ピンク、紫、白など
草丈: 30cm~80cm 一年草
開花期間: 3~4日
原産地: インド、マレーシア、中国の亜熱帯地域


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。