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ジニアの花言葉/今は会えない人への想いを表す「百日草」

Written by すずき大和

最近、ガーデニング用の鉢花売り場などでよく目にする「ジニア」の商札。

年配の人にはあまり耳慣れない花名です。実は、ちょっと前までは「百日草」の名で店頭に並んでいました。

ジニアは百日草も含む“百日草属”の属名(学名)です。

戦後、花壇の花など園芸で人気が高かったのは

「ジニア・エレガンス(Zinnia elegans)」

という品種で、百日草というと一般的にはこれを指します。

以前は年寄りの趣味と思われていた園芸が、「ガーデニング」と呼ばれてブームとなったバブル期、エレガンス以外の品種やいろいろな交配種もたくさん出回るようになりました。

初めは、エレガンスとその交配種を百日草、それ以外の品種をジニアと呼んで区別していました。そのうち、異なる品種間の交配がどんどん進んで区別が難しくなっていき、エレガンス以外のシェアも大きくなっていったため、最近では、百日草属全般がジニアと呼ばれています。

百日草の花名は花期の長さから付けられましたが、実際には100日どころか200日近くの長期間咲いています。花言葉の所以も、この長い長い花期に関係しています。



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ジニアの花言葉

ジニア全般の花言葉

『別れた友への思い』
『遠くの友を思う』
『絆』
『いつまでも変わらぬ心』
『古き良き時代』
『注意を怠るな』
『幸福』

西洋の花言葉

『thoughts of absent friends(不在の友を思う)』(英)
『I mourn your absence(あなたの不在を悲しむ)』(英)
『amitié(友情)』(仏)
『Gedanken an einen abwesenden Freund(不在の友を思う)』(独)

花言葉の由来

ジニアの花は友情の証

ジニアはヨーロッパでは広く『友情』のシンボルとなっています。

『thoughts of absent friends(不在の友を思う)』
『I mourn your absence(あなたの不在を悲しむ)』

英単語の“absence(形:absent)”は、「不在」だけではなく、文脈によって「欠席」とか「留守」とか訳されることもあります。要するに

“今ここにはいない”人のことに思いを馳せる

というイメージから発祥した花言葉です。

花期の長さとどう関係があるのか?というと、

“長い長い時を経ると、人は過ぎ去った日々のことをふと振り返って思うようになるものだ。その時、強く思い出すのは、友との絆だ。”

という解釈が、よくいわれている花言葉の由来です。

まあ、そういわれると、なるほどねぇ・・・という気もしてきます。

ひとつの花は1~2週間くらいで散りますが、5~11月くらいの長期間、次から次へと花芽が出て咲き続けるので、英語には

「Youth-and-old-age」(若者と老人)

という別名もあります。そんなところも、たった半年くらいの時間が、長い人生の積み重ねのような印象とつながっているのでしょう。

『別れた友への思い』
『遠くの友を思う』
『絆』
『いつまでも変わらぬ心』
『古き良き時代』

日本語のこれらの花言葉も、西洋の花言葉から解釈されたものと思われます。

日本では仏花だった

百日草が初めて日本に入ってきたのは江戸時代末期の1862年と記録されています。

もともとメキシコ原産の花で、19世紀にヨーロッパで品種改良が進み、今の色とりどりの八重咲の品種がたくさん生まれました。が、日本に最初に入ってきたのは、原種に近い一重咲きのシンプルな花だったようです。花を逆さまにすると、メキシコのソンブレロのような形になったので、

「シャッポバナ」

という俗称も付けられました。

  • シンプル(地味)なビジュアル
  • 花持ちが長くて丈夫
  • 長い季節手に入る花

という特徴は、仏様に捧げる花に相応しかったようで、日本では庭咲きの園芸種ではなく、切り花が仏花として重宝される形で定着しました。

花言葉の「不在」が、“永久の別れ”という解釈にもつながったのかもしれません。

時は人を油断させる

『注意を怠るな』

この警告じみた花言葉は日本で生まれました。

長い時を経ると、人は警戒を怠り、ついつい何かと気を抜いてしまうものなので、そんな慣れからくる緩みを引き締める注意喚起の言葉がついた、といわれています。
なんだか几帳面な日本人らしい発想です。

カーニバルの花

『幸福』

ヨーロッパでは、哲学的な解釈の花のイメージとなりましたが、原産地のアメリカ大陸では、丈夫で長く咲く華やかな花々のイメージはもっと明るいものです。

ブラジルでは、ジニアは

“幸福を招く花”

といわれ、カーニバルにはなくてはならない花となっています。

ブラジルは、近代、多くの日本人移民が渡り、今も日系人がたくさんいる国です。なんとなく花のイメージも伝わったのかもしれません。

この花言葉の由来は、いろいろな説明がされています。が、この由来が、一番説得力がありそうです。

ジニアってどんな花?

豊富な種類と色の人気園芸種

シンプルな仏花だった百日草ですが、戦後、日本でも外来の園芸種が一気に入ってきて、国内の品種改良も進み、鮮やかで八重咲の華やかなイメージが定着しました。学校や公園の花壇の定番の花にもなっています。

花持ちがいいので、切り花の人気も高く、仏花は減りましたが、アレンジメントやブーケ、お見舞いの花として使われることも多いです。確かに、見ていると元気が出そうな花です。

百日草(エレガンス種)だけでも、花びらの付き方や色が何種類もあり、花の形の印象も様々です。花束にするときは、いろいろ選び甲斐がありそうです。

ジニアの基本データ

分類: キク科ヒャクニチソウ属
学名: Zinnia ジニア(属名)
和名: 百日草(ヒャクニチソウ)
別名: 長久草(チョウキュウソウ)
英名: Zinnia,Youth-and-old-age
開花時期: 5~11月 夏~秋の花
花色: 赤、ピンク、オレンジ、黄、白、紫、緑
草丈: 15~100cm 一年草
花持ち期間: 5~10日
原産地: メキシコを中心とした南北アメリカ


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。