秋に実る青色の果実ブルーベリー。青色成分のアントシアニンやポリフェノールなどの成分が、眼精疲労回復や、がんの予防などに効果があるといわれ、健康食品としても注目されています。
学問的には、スノキ属スノキ亜属シアノコカス節というところに分類される青い実の果樹全般を総称して「ブルーベリー」と呼びますが、日本やアメリカで栽培され、食用にされているものは、北アメリカ原産の
Vaccinium corymbosum ウァッキニウム・コリンボスム
という品種がメインです。
一方、ヨーロッパで一般にブルーベリーと呼ばれているのは、アメリカでは「ビルベリー」と呼ばれる別節の品種のものが多いです。
花言葉はヨーロッパのほうが人気なので、ビルベリーもブルーベリーも含む、スノキ属の青い実がつく果樹全般に同じ花言葉が付いています。
もくじ
ブルーベリーの花言葉
ブルーベリー全般の花言葉
『実りある人生』
『信頼』
『好意』
『知性』
『親切』
『思いやり』
『幼い恋』
西洋の花言葉
『prayer(祈り)』(英)
『trahison(裏切り)」(仏)
『recherche de solitude(孤独を探す)』(仏)
『aveu de la tromperie(欺瞞の告白)』(仏)
『traicion(裏切り)』(西)
ブルーベリーってどんな花?
釣鐘状の白い花
ブルーベリーの収穫期は秋ですが、花期はその数か月前、春の花が次々と開花する4月前後の暖かい陽気の頃となっています。
品種により形は異なりますが、どれもスズランのような釣鐘状の小さな花が、いくつか固まってやや下向きに咲きます。花びらの色は概ね白ですが、花びらの縁が赤味を帯びて、全体的にピンク色の花に見える品種もあります。
可愛らしい花なので、果樹として栽培されているだけでなく、小さな鉢植えや、樹高の低めの木がガーデニング用としても使われています。
赤い実のブルーベリー?
日本で食用栽培されているブルーベリーの品種は、大きく分けると
「ハイブッシュ系」
「ラビットアイ系」
の2種類あります。
冒頭で紹介したコリンボスムは、亜種がたくさんありますが、ハイブッシュ系です。
もう一方のラビットアイ系は、ハイブッシュ系より小粒の実がなります。青く熟す前に、まず赤くなり、それが兎の目のようなので、ラビットアイと呼ばれるようになりました。
品種改良された栽培種の中には、ハイブッシュ系とラビットアイ系を掛け合わせた品種も複数あり、中には完熟した実の色がピンク色になるものもあります。これも一応ブルーベリーの仲間として、花言葉の範疇に入ります。
花言葉の由来
豊かに実る青い実
ブルーベリーの果実は、古くから食用にされてきました。花言葉も実に由来するものが多いようです。
『実りある人生』
冬を越して春の到来を告げるように花が咲き、夏の暑さの中もたくましく葉を茂らせ、秋にはたわわに青い実を付けるブルーベリーを人生に例えた言葉です。
『信頼』
『好意』
『知性』
ブルーベリーの果実の中にはタネがなく、びっしりと果肉が詰まっているところが、豊かな恵みや喜び、信頼のイメージにつながる、と解釈する説があります。
また、春は花を愛で、秋には恵みの果実が得られ、2度の愉しみを与えてくれる樹である点も、豊かで優れもののイメージにつながっています。
謙虚で可憐な白い花
『親切』
『思いやり』
『prayer(祈り)』(英)』
これらは、
- 実りある人生を支える思いからきている、とも
- うつむき気味の小さな花の謙虚で可憐なイメージからきている、とも
いわれています。
『幼い恋』
これは、うつむいている花のシャイなイメージからの連想でしょうか。
下向きの花と青紫色の実
『trahison(裏切り)」(仏)
『recherche de solitude(孤独を探す)』(仏)
『aveu de la tromperie(欺瞞の告白)』(仏)
『traicion(裏切り)』(西)
一方、ヨーロッパの花言葉は、ちょっと暗いイメージのものも並びます。
うつむくように咲く花と、青紫色の実から、「憂い」のイメージの言葉になったとみられています。紫色は、西洋では涙の色とされているので、紫色の花や実が印象的な植物には、ブルーな心境を表す花言葉が付くことがよくあります。
ただ、ブルーベリーは自分の花粉を受精しても、結実しない習性があります。庭木でも収穫を期待する場合は、同系統の2品種を植える必要があります。1本だけでは実りません。
複数本植えられることが多いからこそ、たまにはひとりになりたくて、『孤独を探して』しまうのでしょうか・・・
分類: ツツジ科スノキ属
学名: Vaccinium ウァッキニウム(属名)
和名: ブルーベリー
別名: 沼酸塊(ヌマスグリ)
沼酢の木(ヌマスノキ)
アメリカ酢の木(アメリカスノキ)
英名: Blueberry
開花時期: 3~5月 春の花
花色: 白、薄ピンク
樹高: 15cm~6m 落葉低木
生息地: 世界の温帯地域
原産地: 北アメリカ