夏の花の花言葉

ノウゼンカズラの花言葉/栄光のファンファーレ奏でる花ラッパ

Written by すずき大和


スポンサーリンク

夏になると、今まで何もなかったところに、あれよあれよという間にツルが伸びてきて、オレンジ色の花が次々咲いていくのを見かけたことはありませんか?

庭木の枝に沿って這い上ったり、柵や塀、コンクリートの壁、街灯柱などの表面に絡みつきながら、結構な高さまで大きくなるあのツル性植物は、「ノウゼンカズラ」です。

日本でよく見るオレンジ色の花は、1000年程前に渡ってきて帰化した中国原産の品種です。
たまに赤味が強い朱色の花のものも見ます。品種改良した中国種系の園芸種である場合もありますが、花が小さめだったら、それは北米原産種の帰化種です。

花びらの根元がつながって筒状になり、先のほうは5つに割れて、オシロイバナをずっと大きくしたような花の形をしています。北米種のほうが、花が開いている部分が小さく、筒状の部分が長いので、よりラッパ型に見えます。

西洋では北米種が主流です。英語名はそのまま

「トランペット・ヴァイン(Trumpet vine)」
「トランペット・クリーパー(Trumpet creeper)」

直訳すると“ラッパヅル”“ラッパかずら”でしょうか。
花言葉もこの“ラッパ”から連想されて生まれました。



スポンサーリンク

ノウゼンカズラの花言葉

日本の花言葉

『名声』
『栄光』
『名誉』
『華のある人生』
『女性』
『女性らしい』

西洋(英語)の花言葉

『fame(名声)』

花言葉の由来

ラッパといえば、ファンファーレ

ノウゼンカズラ属は、樹勢が非常に強く丈夫な花木です。ツル部分は冬に枯れてしまいますが、翌夏になると、あっという間に新たなツルがぐんぐん伸び、這い上がれるものがあれば、10mくらいまで高くなることもあります。

中国種系(英語ではChinese trumpet vine)はツルの下から上に向かって順々に花が並んで咲いていきますが、北米種系(和名はアメリカノウゼンカズラ)はツルの先のほうにまとまって花が咲きます。高い所に咲く花を見上げると、空に向かって何本ものラッパが、高らかにファンファーレを奏でているように見えます。

アメリカノウゼンカズラ


『名声(fame)』
『栄光』
『名誉』
『華のある人生』

これらは、ファンファーレ鳴り響くシチュエーションから連想した花言葉です。

生態が女性っぽい?

樹勢が強く、長生きですが、湿気に弱く、雨が長く続くと花が落ちてしまう、というデリケートな一面もあります。

西洋の伝説には、そんなデリケートで美しいノウゼンカズラの花に、松が恋をする話があります。

“松は想いを抑えきれず、ノウゼンカズラにプロポーズします。ノウゼンカズラは、求愛を受け入れて結婚し、たくましい松の幹にすがりつくようにツルを這わせて高く伸びあがり、花を咲かせました。

が、ノウゼンカズラの勢いは強く、松だけでなく根が株別れして周りの木にもどんどんツルを広げてしまったので、松は嫉妬の念に駆られる日々となりました。”

日本では、こんなノウゼンカズラの生態を“女性的”と捉え、

『女性』
『女性らしい』

という花言葉を付けました。

依存して生きていくツル性植物

らしさの標準

日本の花言葉解説の中には、絡みつく拠り所がないと成長できないツル性植物は

“誰かに寄り添って生きていく女性の姿に例えられる”

という主旨の説明をしているものもいくつか見られます。

ところで、国連を中心とする現在の世界は、民主主義と人権思想を是とする考え方に立っています。人種や国籍や宗教や性別によって、優劣を付けたり不平等な制限をしてはいけない、ということになっています。

性差別に関しては、男女の違いを理由に社会の中での役割や生き方を決めつけることは、誰もが等しく可能性を追求する権利を侵害することになるからアウト!というのが世界標準です。

「誰かに寄り添って生きるのは女性らしい」

なんてことを公の場で言い切ることは、多くの先進国では問題視され、やり玉にあげられる典型的な「差別」となります。

美しい国ニッポン!?

一方、保守系政党が長年政権を取る日本では、21世紀になって若者も含めてより保守化が進んでいるので、国連が推奨する「性別役割分業を正当化する男らしさ・女らしさの考え方の否定」(「ジェンダーフリー」といいます)に強く反対する政権が高い支持を得ています。

“性差に基づく家族の役割を大切にすることが、子供の健全育成と社会発展の根幹”

という考えは、アジアやアラブ国家では今も根強い思想なので、西洋中心の先進国の中では特異ですが、自由の国アメリカですら排他主義に傾きつつある最近の世界情勢を考えると、一概に「遅れている」とはいえないかもしれません。

良い悪いの判断は置いておいて、いつか日本もリベラルな政権が誕生する国になったら、ノウゼンカズラの花言葉の一部が消えてなくなる日がくる・・・かもしれません。

ノウゼンカズラの基本データ

分類: ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属
学名: Campsis キャンプシス(属名)
和名: 凌霄花(ノウゼンカズラ) (中国種)
    アメリカ凌霄花(アメリカノウゼンカズラ)(北米種)
英名: Trumpet vine,Trumpet creeper
開花時期: 7~8月 夏の花
花色: オレンジ、黄、赤、ピンクなど
草丈: 這い上がるものがあれば10m以上にも。つる性多年草
原産地: 中国、北米


スポンサーリンク

筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。