春の花の花言葉

サクラソウの花言葉/古典園芸種とプリムラはちょっと違うよ

Written by すずき大和

サクラソウは、日本原産のサクラソウ属のひとつ、「サクラソウ」(学名:プリムラ・シーボルティ)と、それの改良種の総称です。江戸時代に主に武家に好まれ、品種改良によって数百の園芸種が作られていた古典園芸種です。

サクラソウ属の仲間は西洋や中国でも古代から広く自生しており、海外でも多くの園芸種が開発されてきました。近代には、日本にも外来のサクラソウ属が多く入ってきました。

昔は外来種もサクラソウの名前で呼ばれていました。が、江戸時代に育種されていた伝統的な園芸種の愛好家が集まって、昭和31年(1956年)に「さくらそう会」が作られると、

  • 日本の古典園芸種は「サクラソウ」または「日本サクラソウ」
  • 外来種はサクラソウ属の学名で「プリムラ」または「西洋サクラソウ」

と呼んで区別するようになりました。

花言葉も日本のサクラソウの特徴に合わせて、プリムラと別のものが付けられました。



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サクラソウの花言葉

『純潔』
『憧れ』
『初恋』
『希望』
『少年時代』

サクラソウってどんな花?

サクラソウの範囲

現在は、さくらそう会によって300品種ほどが日本サクラソウとして認定されています。

外来のプリムラの多くが冬から早春にかけて咲く品種ですが、日本サクラソウは春暖かくなってから開花します。プリムラは、花期が5~6か月と長い品種が多いのですが、春に開花するサクラソウは、花期は1~2か月しかなく、とても短く感じます。

この特徴の違いが大きいので、現在では園芸界でもサクラソウとプリムラを分けて扱うことが一般化してきました。

が、今もサクラソウ属の総称として「サクラソウ」と呼ぶ場合も度々見られます。

また、シーボルティだけでなく、日本原産の他のサクラソウ属も合わせて「サクラソウ」とする場合もあります。

一方、外来のプリムラの中で、主にアジア原産で見た目がサクラソウに似ているものをプリムラとは別に扱い、「サクラソウの仲間」とすることもあります。

ひとことにサクラソウといっても、それが何を指すかはとても複雑なのです。

外観の特徴

サクラソウの花は、根本が筒状につながっていて、先が5枚の花びらに分かれます。花びらの先端には切れ目があり、2本爪の蹄のような形になっています。これが桜の花とよく似ているのでサクラソウと命名されました。

花色は、ほとんどが白、ピンク、薄紫色でシンプルです。草丈が長めで、茎の先端に小さな花を5~10個、放射状に丸く咲かせます。まとめて並んで咲いている様子は、全体的にふわふわっとした、優しくて清楚な印象の見栄えになります。

プリムラと呼ばれる外来種も、この“切れ目のある5枚の花びら”の形態はほとんど同じですが、草丈や花色の発色は多種多様で、外観の印象は品種によってだいぶ違います。

一番ポピュラーな品種「ジュリアン」と「ポリアンサ」は、短い草丈ですが、サクラソウより大きめで鮮やかな発色の花を咲かせます。花色もとても豊富で、花壇に何色もの色の株が寄せ植えされる光景は、とても華やかで快活な印象を与えます。

ジュリアンとポリアンサ


プリムラの品種の中には、サクラソウに外観が近いシンプルでソフトなものもありますが、西洋サクラソウと呼ぶのは、ジュリアンとポリアンサのことを指す場合が多いです。なので、この印象の差が、西洋サクラソウと日本サクラソウのもうひとつの大きな違いです。

花言葉の由来

『純潔』『憧れ』

清楚な見た目の印象から生まれた花言葉です。

『初恋』『希望』『少年時代』

開花期間の短さから、

“長くは続かない美しいもの”

を連想した花言葉ではないか、といわれています。

情報によっては、『青春』という花言葉も入っているものがあります。確かに短く美しい時代かもしれません。

が、本格的な春夏がくる前に散ってしまう冬咲きのプリムラの花言葉も『青春』がつくものが並ぶので、そちらからの転用、とも取れます。

プリムラの花言葉との混同

プリムラの花言葉の多くは、早春の寒い時季に咲くことや、花期が長いことに由来しているので、春咲きで花期の短いサクラソウはあえて別の花言葉をつけました。が、花言葉を紹介するネット記事や書籍の中には、両者の花言葉が混同されて紹介してあるものがたくさん見受けられます。

花言葉は、どこか決まった機関によって公式に定められるものではなく、誰かが勝手に理由をつけて決めたものです。

それが伝わる間に解釈が変わったり、他の誰かが新たに付け加えたり、誰かの憶測がいつの間にか断定的なものとして伝わったりして、由来も言葉そのものも、どんどん変化しやすい傾向があります。

サクラソウの範疇が複雑なので、花言葉が混同してしまうのも無理はない部分もあります。

マユツバかどうかはさておき、結局のところ、いろいろ花言葉が付いていたら、由来は気にせず、一番納得できる気に入ったものを選んで解釈していけばよい、というのもまた一考です。

サクラソウの基本データ

分類: サクラソウ科サクラソウ属
学名: Primula sieboldii プリムラ・シーボルディ
和名: 桜草
別名: 日本桜草
英名: Japanese primrose
開花時期: 4~5月 春の花
花色: ピンク、赤、紫、白など
草丈: 40~80cm 多年草
原産地: 日本、朝鮮半島、中国東北部


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。