鮮やかな緑色の葉の茂る茎の先端に、ポンポンのようなかわいらしい花がまとまって咲いているアゲラタムは、主張の強い個性的な花との相性がとても良い園芸種です。
草丈の低い品種は、花壇のわき役としてガーデナーに重宝されています。背の高い品種もあり、そちらは切り花として、やはりいろいろな花に合わせてアレンジメントに使われます。
赤紫やピンク、白い花色もありますが、青紫色のものが基本で、ふわふわとした小さな花がアザミに似ているので、和名は
「霍香薊(カッコウアザミ)」
といいます。
もくじ
アゲラタムの花言葉
アゲラタム全般の花言葉
『信頼』
『私を信じて』
『安楽』
『安泰』
『永久の美』
『あなたの返答を待ちます』
『独立』
『幸せを得る』
西洋の花言葉
『trust(信頼)』(英)
『confiance(信頼)』(仏)
『vertraging(遅延)』(蘭)
『respeto(尊敬)』(西)
アゲラタムってどんな花?
熱帯アメリカ生まれの青い花
もともとは中米のグアテマラやメキシコ周辺の野原や道端によく見られた多年草で、中には茎が太くて固い亜低木のような品種もありました。丈夫で繁殖力のある花なので、南北アメリカ大陸の亜熱帯地域まで広まり、帰化していきました。
中世にヨーロッパに渡ると、園芸種としての品種改良が進み、現在は世界で60種ほどあります。日本には明治に伝わりました。
アゲラタム(Ageratum)は属名です。欧州などでは、多様な品種が出回っていますが、日本の店頭で「アゲラタム」の名で流通しているのは、花のやや大きめな
学名「Ageratum houstonianum アゲラタム・ホウストニアナム」
和名「大霍香薊(オオカッコウアザミ)」
という品種がほとんどです。
ちなみにhoustonianumは、中南米の花をたくさん採取した植物学者「ウイリアム・ヒューストン」の名からきています。中南米原産の植物には、ヒューストンの名が献名されているものがよく見られます。
糸のような花びらのフワフワの花
アゲラタムの花びらのひとつひとつは、細長く筒状に咲いています。近寄ってみると、細い糸がたくさん束ねられたような花の形をしています。
英名の
「Floss flower(絹綿状の花)」
「Blue mink(青いミンクの毛)」
というのも、見た目の印象からきています。
ちなみに「Pussy foot(忍び足)」という俗名は、草原で他の雑草に混ざって、草丈短くフワフワとした小さな花を揺らす姿が“こっそりと生えている”みたいに見えたことから付きました。
花言葉の由来
美しい青色が長く続く
「Ageratum」の語源は、ギリシア語の「ageratos(不老)」です。
ひとつひとつの花は、だいたい5日くらいで散りますが、次々と花芽が出て、初夏から秋の終わりころまで、非常に長く花期が続く花です。
また、糸のような花びらはドライフラワーにしても色あせず、更に長く長く美しい青色を楽しめます。
安定の美しさが生む信頼
『trust(信頼)』(英)
『confiance(信頼)』(仏)
『respeto(尊敬)』(西)
西洋の花言葉は、美しさが長期に保たれていることに由来する、安定した信頼感の印象から生まれたものです。
『vertraging(遅れる、遅延)』(蘭)
オランダの花言葉の由来は見つかりませんでしたが、これもまた、のんびりいつまでもいつまでも咲いている様子からきているのかもしれません。
『信頼』『私を信じて』
『安楽』『安泰』
『永久の美』
『あなたの返答を待ちます』
『独立』
『幸せを得る』
日本の花言葉も、安定した信頼や恒久性からイメージされたものです。
花壇や寄せ植えの名脇役と呼ばれて、花屋さんからガーデナーから頼りにされている、という点からも、「信頼」の花言葉は納得ですね。
分類: キク科カッコウアザミ属
学名: Ageratum houstonianum
アゲラタム・ホウストニアナム
和名: 大霍香薊(オオカッコウアザミ)
英名: Floss flower,Ageratum
別名: 紫霍香薊(ムラサキカッコウアザミ)
メキシカンアゲラタム
Blue mink(英)
Pussy foot(英)
開花時期: 5~11月 夏~秋の花
花色: 青、紫、ピンク、白など
草丈: 15~80cm 多年草 ※日本では一年草
花持ち期間: 5日前後
生息地: 熱帯全般、アメリカ南部
原産地: 中南アメリカ