夏の花の花言葉

ムラサキツユクサの花言葉/半日花の青色はマリア様の服の色

Written by すずき大和

ムラサキツユクサは、日本古来の野の花「露草(ツユクサ)」と同じツユクサ科の別属

「ムラサキツユクサ属(学名:Tradescantia トラデスカンティア)」

の仲間の総称です。ツユクサの青色より紫に近い花色のものが多いので、

「紫露草(ムラサキツユクサ)」

の花名になりました。

もともとは北米原産ですが、16世紀以降ヨーロッパに渡り世界各地の温暖な地域に広まりました。日本には明治以降入ってきて、園芸種として栽培されるようになり、やがて帰化していきました。

西洋では、ムラサキツユクサ属と東アジア原産のツユクサ属を一括りにして扱うことが多く、花言葉も一緒です。日本ではムラサキツユクサとツユクサは、異なる花言葉となっており、西洋の花言葉は「ムラサキツユクサの花言葉」として紹介されています。



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ムラサキツユクサの花言葉

ムラサキツユクサ全般の花言葉

『ひとときの幸せ』
『快活』
『尊敬』
『尊敬しているが恋愛ではない』

西洋の花言葉

『esteem not love(恋愛抜きの尊敬)』(英)
『estime sans amour(恋愛抜きの尊敬)』(仏)
『regard(敬意)』(英)
『amiration(賞賛)』(英)
『momentary happiness(瞬間の幸せ)』(英)

ムラサキツユクサってどんな花?

日本のムラサキツユクサ

ムラサキツユクサ属は、世界中に200種くらいあるといわれています。日本に帰化しているものの多くは南北アメリカ大陸原産の青花・白花の種です。青紫色のムラサキツユクサとして一般的なのは以下の3種です。

1,紫露草

和名「紫露草」と呼ばれているのは、

学名:Tradescantia ohiensis トラデスカンティア・オハイエンシス

という品種です。草丈50cm前後で、花径2~2.5cmくらいの主に紫色の花が咲きます。

紫露草


2,大紫露草

ムラサキツユクサより大きめの花(花径4~5cm)が咲く

学名:Tradescantia virginiana トラデスカンティア・バージニアナ

という品種のものは、和名「大紫露草」と呼ばれています。花びらの先が少し尖り気味なのが特徴です。園芸種は、青や赤に近い紫や白花など色も豊富で、八重咲の品種もあります。

大紫露草


3,アンダーソニアナ

園芸種として出回っているものの多くは、上記の両者を交配した

学名:Tradescantia andarsoniana トラデスカンティア・アンダーソニアナ

という品種です。こちらも多彩な種類があります。

アンダーソニアナ


蜘蛛の草、蛍草

英語では、主にムラサキツユクサ属の花を

「Spiderwort(蜘蛛の草)」

と呼んでいます。6本あるおしべが長めに飛び出している姿が、蜘蛛の足のように見えたのでしょうか。

オランダ語では、ツユクサ属もムラサキツユクサ属も、どちらも

「Spinkruid(蜘蛛のハーブ)」

と呼ばれています。

フランス語では、ムラサキツユクサ属の学名「Tradescantia」、またはツユクサ属の学名の「Commelina」という呼称が一般的ですが、古い文献には、ツユクサ科の青花を

「Herbe à l’araignée(蜘蛛の草)」
「Araignée bleue(青い蜘蛛)」

と呼んだ俗称が載っています。

日本では、

  • 夏の野の花として咲く自生種の藪に蛍がよく見られた
  • 昔から売り物の蛍の虫かごにはツユクサが入れられていた

などの理由で、ツユクサやムラサキツユクサを

「蛍草(ホタルグサ)」

と呼ぶ地域もあります。

花言葉の由来

一日花

ツユクサ属・ムラサキツユクサ属の花の特徴のひとつとして、毎朝花が咲き、昼頃にはしぼんでしまう、という習性があります。一日花ならぬ“半日花”です。

『ひとときの幸せ』
『momentary happiness(瞬間の幸せ)』(英)

は、そんな花のはかなさから付いた花言葉です。

『快活』

は、たった半日でしぼむ花ですが、毎日毎日新しく、花が次々と長い期間咲き続けるところからきました。

聖母マリアへの敬愛

『尊敬』
『尊敬しているが恋愛ではない』
『esteem not love(恋愛抜きの尊敬)』(英)
『estime sans amour(恋愛抜きの尊敬)』(仏)
『regard(敬意)』(英)
『admiration(賞賛)』(英)

キリスト教国家の地域では、ツユクサ科の青い花色は、聖母マリアの衣の色と同じだといわれています。これらの花言葉は、多くの人から愛され、慕われているマリア様への、人々の敬愛の情を説明しているらしいです。

「尊敬しているか恋愛ではない」という日本語訳は、まるで

“告られて「ごめんなさい」する時のいいわけ”

みたいです。実際、そういうメッセージとして贈る花としてオススメしている花言葉サイトもあります。

が、「esteem not love」は、もっと神聖でピュアな敬愛を表す、ポジティブな表現のようです。マリア様、ごめんなさい!?

ムラサキツユクサの基本データ

分類: ツユクサ科ムラサキツユクサ属
学名: Tradescantia トラデスカンティア(属名)
和名: 紫露草(ムラサキツユクサ)
    大紫露草(オオムラサキツユクサ)など
別名: インク花(インクバナ)、蛍草(ホタルグサ)
英名: Common spiderwort(ムラサキツユクサ属全般)
    Spiderwort、Dayflower(ツユクサ科全般の総称)
開花時期: 6~9月 夏の花
花色: 紫、青、ピンク、白など
樹高: 30~90cm 多年草
花持ち期間: 1日(早朝から昼まで)
生息地: 世界中の亜熱帯~温帯地域
原産地: 北アメリカ


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。