春の花の花言葉 秋の花の花言葉

リンゴの花言葉/神話と伝説に彩られた世界最古のフルーツ

Written by すずき大和

秋の味覚「リンゴ」は、世界中で栽培されているフルーツです。

原産は、ユーラシア大陸とされています。紀元前6000年ころの中央アジアの遺跡からも炭化したリンゴが見つかっており、有史以来人類とは長いお付き合いの果樹です。

旧約聖書や古代ギリシャ神話などにも、リンゴはいろいろな場面で登場しています。赤いリンゴの果実は、国や時代によって、愛の象徴だったり、勝利や名声のシンボルだったりしました。

春、4~5月頃に、白い小さな花を咲かせます。

花言葉は、神話や伝説に基く言葉が並んでいます。また、果実にも聖書のエピソードに由来する花言葉が付いています。



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もくじ

リンゴの花言葉

リンゴの花全般の花言葉

『選択』
『優先』
『最も美しい人へ』
『選ばれた恋』
『名声』

『preference(選択、優先、好み)』(英)
『priorität(優先)』(独)

リンゴの果実の花言葉

『誘惑』
『後悔』

『temptation(誘惑)』(英)
『erfzonde(原罪)』(蘭)

リンゴってどんな花?

ピンクの蕾の白い花

リンゴの花は、枝から花芽が5、6個放射状にまとまって咲きます。このまとまりを

「花そう」

といいます。ひとつの花そうでは、最初に中心部の花(中心花)が咲き、時間差でその周りの花(側花)が咲きます。中心花が一番養分を吸って早く成長します。リンゴ農家では、側花に栄養が取られないよう、頃合いを見て側花やその果実の間引きを行い、中心花の果実を商品にしています。

花びらは、表は白く、裏は桃色をしているので、蕾の時はピンク色の小さな丸い実のようです。先に中心花が開くと、ピンクのつぼみと白い花のコントラストが愛らしいです。

りんご花


リンゴってどんな実?

現在世界で栽培されている農産物としてのリンゴは、長い間に交配改良されてきた品種です。日本には江戸時代に「西洋リンゴ」として中国経由で入ってきました。が、それ以前にも、もっと古い時代に伝わり、帰化していた在来種の「和リンゴ」もありました。

古代の和リンゴは、果実の生産のためだけでなく、花を楽しむ園芸種として珍重されていました。そのうち赤い大きな実が薬用・食用としてだんだん全国に広まります。

仏教の布教が進むと、供物としてリンゴは定番となります。贈答品にも多用され、戦国時代、大名に献上された記録も残っています。

残念ながら、現在当時の和リンゴはほとんど栽培、流通していません。

花言葉の由来

ギリシャ神話「パリスの審判」

西洋でキリスト教が政治と結びついて大きな影響力を持つ以前の古代、ヨーロッパの地中海世界では、ギリシャやローマの神々の信仰が広まっていました。人間的な神々が繰り広げる群像劇は、自然と人間、人間と人間の関りの中での、複雑な心理やしがらみから生まれる悲喜劇を示唆するものがいっぱい溢れています。

花に想いを込めて贈る習慣が古くからあったヨーロッパでは、花々の象徴する意味や花言葉の由来に、そんな古代の神話や伝説がたくさん出てきます。

リンゴにまつわるギリシャ神話の有名な話は、不和と争いの女神「エリス」が、宴の席に投げ入れたリンゴの逸話です。

“ある結婚式に、神々が招待されますが、エリスは当然おめでたい席には呼ばれません。怒ったエリスは、宴席に突然現れ、

「これを最も美しい女神に与えよう」

といって黄金のリンゴを投げ入れます。

美しさに自信を持っていた3人の女神がリンゴを巡って争い始めます。

  • 神王ゼウスの妻「ヘラ」
  • 戦いと知恵の女神「アテナ」
  • 愛と美の女神「アフロディーテ」

三者の争いを止めようと、ゼウスはイリオス王の息子「パリス」に判定を命じます。

  • ヘラは「力と富」
  • アテナは「戦いにおける勝利」
  • アフロディーテは「世界一の美女」

をそれぞれワイロとして与えよう、と、密かにパリスに申し出ます。

パリスは「世界一の美女」を欲してアフロディーテに黄金のリンゴを与えます。”

『選択』
『優先』
『最も美しい人へ』
『選ばれた恋』
『preference(選択、優先、好み)』(英)
『priorität(優先的)』(独)

これらはすべてこの神話に由来する花言葉です。

英語の preference は、「選択」と訳されることが多いですが、選択そのこと(チョイス)を意味するのではなく、“選ばれたモノ”“好みの方”のニュアンスなので、「優先」「選ばれた恋」という花言葉が生まれました。

禁断の果実

ギリシャ神話はリンゴの花ではなく果実の話でしたね。リンゴは有史以来の農産物ですから、果実の方のエピソードがどうしても多いのでしょう。

りんご果実


そして、パリスの審判以上に世界中でよく知られているのが、旧約聖書に出て来る、

「アダムとイヴの話」

です。神に作られ、永遠の楽園で暮らしていた2人が、ヘビに騙されて禁断の果実を食べてしまったことで、楽園を追い出され、以後人間は、負の心に目覚めて下界で争いの絶えない歴史を刻んでいます。

禁断の果実は「リンゴ」と解釈されており、こんな花言葉があるのです。

『誘惑』
『後悔』
『temptation(誘惑)』(英)
『erfzonde(原罪)』(蘭)

日本では今も仏様の供物や贈答品にしているのに、外来の花言葉のまんまです。日本にも昔からリンゴが出て来る話はあるのに、あえて悪い意味のまま継承したのは、縁起にこだわる日本人としては珍しい例かもしれません。

まあ、仏教だから関係ない!といわれれば、その通りですが!?

リンゴの基本データ

分類: バラ科リンゴ属
学名: Malus pumila マルス・プミラ
和名: 林檎
英名: Apple, Apple blossom(リンゴの花)
開花時期: 4~5月 春の花
花色: 白、ピンク
樹高: 2~5m 落葉低木
花持ち期間: 3~5日
原産地: ヨーロッパ西部、アジア


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。