春の花の花言葉

イベリスの花言葉/太陽を見つめる花の正反対の花言葉

Written by すずき大和

イベリスは、イベリア半島(スペイン)でよく見られたことから付いた花名です。イベリス属の仲間は40種類ほどありますが、スペインだけでなく、南ヨーロッパ、西アジア、北アフリカなど地中海沿岸エリアに広く分布していました。

花の質感が、砂糖菓子(こんぺいとう)みたいに見えるので、英名では

「Candytuft キャンディタフト」

と呼ばれています。“キャンディの房”という意味になります。

純白の大きな花は、ゴージャス感があり、ウエディングブーケにもよく使われます。園芸種はピンク、紫系の色が豊富で、一年草も多年草もあり、ガーデニングでも重宝されている花です。

日本と西洋では、正反対の意味に見える花言葉が付いていますが、どちらも由来は同じところから生まれています。



スポンサーリンク

イベリスの花言葉

イベリス全般の花言葉

『心を引きつける』
『初恋の思い出』
『甘い誘惑』

西洋の花言葉

『indifference(無関心)』(英)
『indifférence(無関心)』(仏)
『onverschilligheid(無関心)』(蘭)

イベリスってどんな花?

大きな花は小さな花の集まり

イベリスは、たくさん枝分かれした茎の先端に、こんもり半球状の大きな花が付きます。よく見ると、実際は小さな花がたくさん集まって、ひとつの大きな花房になっていることがわかります。

ひとつひとつの花には4弁の花びらがあります。内側の花びら2枚が小さく、外側が大きい、とてもユニークな形をしています。

イベリス花アップ


品種によって、地面を覆うように低く広がっていくものや、草丈が長く、株全体もこんもり半球状になるものなど、いくつかのタイプの外観があります。

茎には根本から細長い葉っぱがたくさん付いていますが、ガーデニングでよく見る品種は、花の盛りには大きな花が株を覆うようにたくさん咲いて、葉っぱが全然見えなくなります。

太陽に向かって咲く

イベリスは、花が太陽の方向に向かっていく性質(向日性)があります。

ヒマワリのように、花の下のところの茎がグイッと曲がるのではなく、茎全体が緩やかに太陽の方向にカーブします。茎がまっすぐでないところから、和名は

「屈曲花(まがりばな)」

といいます。漢字表記は中国語名から引用しています。

花言葉の由来

太陽に魅了された花

『心を引きつける』

これは、花の向日性から生まれた花言葉です。太陽の魅力に引き付けられて、そちらばかり見つめている花の気持ちでしょうか。

太陽以外のものには・・・

『indifference(無関心)』(英)
『indifférence(無関心)』(仏)
『onverschilligheid(無関心)』(蘭)

ヨーロッパでは、太陽に『心引きつけられる』花心とは正反対の花言葉がついています。

これは、“太陽のことしか目に入らない”せいで、その他のものには全く目もくれずに “無関心”というところから付いた言葉です。

日本の花言葉とは、同じ由来ながら、着目の対象がイベリスの

見ている花
  vs
見ていない花

全く反対のところが面白いですね。

甘いものにはご用心

『初恋の思い出』
『甘い誘惑』

この日本の花言葉は、イベリスの甘く強い花の香に由来するといわれています。
同時に、英名の「キャンディタフト」から発想されたイメージでもあります。

ふたつの「常盤なずな」

宿根イベリス

イベリスの別名として

「常盤薺(トキワナズナ)」

という花名を紹介する情報は、多くのネット記事や文献に出てきます。

これは、イベリスの中でも多年草(宿根性)の特定の品種

学名「Iberis sempervirens イベリス・センペルヴィレンス」

を指す名称です。

イベリス・センペルヴィレンス


“常盤”の名がつくのは、多年草な上に、関東以南くらいの気候なら、屋外の花壇でも常緑のまま冬越しできるためです。

草丈は低め(20~30cm)で、広がって育ちますが、株の増え方は比較的緩やかです。花の盛りの時季には、株全体を覆いつくすようにたくさん花が付きます。藤色もありますが、純白の花が人気です。

季節ごとの植え替えを頻繁にしない個人の花壇に植えられるイベリスとしては、最もポピュラーな品種です。

ヒナソウ

一方、一般的に「トキワナズナ」というと、イベリスよりもアカネ科の

「雛草(ヒナソウ)」

と呼ばれる花を指すことのほうが多いです。

ヒナソウ


こちらは北アメリカ原産で、花の形も花言葉も異なります。花色も白以外は青系統が多く、ピンク系の多いイベリスとは間違えにくいですが、花期が同じくらいで、白花が株いっばい咲いて地面に広がっていく様子は、確かにどちらもナズナ(ぺんぺん草)っぽいかもしれません。

イベリスの基本データ

分類: アブラナ科イベリス属
学名: Iberis イベリス(属名)
和名: 屈曲花(マガリバナ)
別名: 常盤なずな(センペルヴィレンス種限定)
英名: Candytuft
開花時期: 4~6月 春の花
花色: 白、ピンク、紫、赤
草丈: 20~60cm 一年草・多年草
原産地: 地中海沿岸地域


スポンサーリンク

筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。