夏の花の花言葉

アジサイの花言葉/昔は結婚式ではNG、今はブーケの人気上昇中

Written by すずき大和


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アジサイは日本の「梅雨のシンボル」といえる花です。

くす玉のように大きな塊になって咲く、青い花が雨にそぼ濡れている姿は、うっとおしい季節の中にあって、心和む美しい自然の光景です。日本人の好む季節の風物詩のひとつといえるでしょう。

アジサイの花言葉には、いい意味と悪い意味、どちらのイメージの言葉もあります。

かつて、悪いイメージを気にして、せっかく季節感溢れる花であるにも関わらず、おめでたい場からは敬遠されていた時代もありました。

最近は、ポジティブな花言葉が注目されるようになり、お祝いに使う人が増えています。



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アジサイの花言葉

アジサイ全般の花言葉

『移り気』
『浮気』
『冷淡』
『無情』
『高慢』
『家族団らん』

色別の花言葉

白花の花言葉

『寛容』

青・青紫の花言葉

『忍耐強い愛』

ピンク・赤紫の花言葉

『元気な女性』

西洋の花言葉

『heartlessness(冷酷)』(英)
『boastfulness(高慢)』(英)
『You are cold(あなたは冷たい人)』(英)
『vantardise(自慢)』(仏)

アジサイってどんな花?

日本生まれだけど、逆輸入でブレイク

アジサイ属の原種は東アジアや北アメリカに自生しています。現在園芸種として多く出回っている、こんもりと花が集まって球状に咲く(手まり咲き)

品種=学名「ハイドランジア・マクロフィラ(Hydrangea macrophylla)」

は、もとは日本の固有種だった

「ガクアジサイ(H. macrophylla f. normalis)」

がヨーロッパに渡り、品種改良され、再び逆輸入されてきたものです。

ガクアジサイは、真ん中にとても小さな花が集まって咲き、その周りを4、5枚の花びらの花が取り囲むタイプ(額咲き)のアジサイです。

ガクアジサイ


中世以前はあまり人気がある花ではなかったらしく、記録がとても少ないです。園芸文化が発達した江戸時代には、日本でも、手まり咲き品種が生まれ、北斎の浮世絵なども残っています。が、やはりポピュラー園芸種ではありませんでした。

大正時代にハイドランジア・マクロフィラが輸入されると、急に庭木としての人気が高まり、全国に広まりました。今ではこの外来の手まり咲き種を「ホンアジサイ」と呼んでいます。

花色は土で決まる

アジサイの花は、色素物質が含まれるものと、含まれないものがあり、含まれないものは白い花が咲きます。含まれるものは、土壌のph値によって花色が変わります。

アジサイの色素は

「アントシアニン」

と呼ばれる物質で、そのままだと赤い色になりますが、根から吸収される土中のアルミニウムイオンと結合すると青くなる性質があります。酸性が強い土ほど、アルミニウムが溶けだしやすく、青紫や青い花が咲きます。アルカリ性の土だと赤やピンクの花が咲きます。

日本の土は酸性が強いため、青に近い花色が多いのです。大陸ヨーロッパではアルカリ土壌の地が多く、赤紫やピンクの花が多い印象があります。

花言葉の由来

『移り気』『浮気』

これは、咲き始めから散るまでの間、花色が多様に変化していくことに由来します。

色素がある花もない花も、咲き始めは薄緑色をしています。実は、花に見えるものはガクの一部(本当の花は真ん中の小さいやつ)なので、葉緑素を持っているのです。日がたつと、葉緑素が分解され、アントシアニンがある花は色素が生合成されてだんだん色付いていきます。

また、咲いて1か月ほど時間がたつと、ガクに有機酸が蓄積され、青色の花もだんだん赤っぽく劣化していきます。最後はどの色の花も茶色くシオシオとなります。

『冷淡』『無情』『高慢』

西洋の花言葉も含め、この辺りの冷たい印象は、青い花色のイメージといわれています。

花色変化に由来する花言葉と合わせ、あまりいい印象ではないため、20年程前までは、結婚式ではタブーの花のひとつとされていました。

『家族団らん』

これは、たくさんの花がギュッと集まっている形からイメージされています。

『一家だんらん』
『家族のつながり』

という表現も見られます。

ネットが普及し、花言葉サイトが広まった頃から、この“人の絆が深まるイメージ”の花言葉が再評価されるようになり、積極的に6月の贈答品に使う人が増えました。ジューン・ブライドのブーケも、アジサイの白花の人気が高まっています。

『元気な女性』

赤味の強い花の花言葉は、赤花が多いフランスの花の印象からきているといわれます。あちらでは6月はカラッと爽やかな時季なので、気持ちよい陽気の中、可愛らしい色合いで、大きく咲く姿は、快活な女性のイメージにぴったりのようです。

『忍耐強い愛』

これは、花もちの長さから発生した花言葉、といわれています。

アジサイの花びらに見えるのはガクですから、しおれても散りません。同じ花がずっと(1か月以上)咲き続けているように見えます。(実際の花は5日くらいで散っています)

が、一方で、こんな悲しい恋のエピソードもあります。

江戸末期、まだ鎖国していた頃長崎に来ていたオランダ人医師シーボルトが、帰国後再渡航禁止処分となります(シーボルト事件)。この時、アジサイの花を本国に持って帰り、日本に残してきた恋人“お滝さん”の名から「オタクサ(Hydrangea Otaksa)」という学名を付けました。

2人は結局永遠に引き離されてしまいますが、お滝さんは彼の帰りを生涯待ち続けたといわれ、『忍耐強い愛』は彼女の想いを表すとする説もあります。ちょっと切ない話ですね。

アジサイの基本データ

分類: アジサイ科アジサイ属
学名: Hydrangea macrophylla ハイドランジア・マクロフィラ
和名: 紫陽花(アジサイ)
英名: Hydrangea
開花時期: 6~7月 初夏の花
花色: 紫、青、白、ピンク、赤、複色など
草丈: 50~200cm 落葉低木
花持ち期間: 1か月前後
原産地: 東アジア、北アメリカ


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。