レモンというと、現在は。カリフォルニアなど北米産が大きなシェアを占めていますが、もともとはインド北部原産のアジアのフルーツです。
柑橘類は、乾燥に強く、温暖な気候を好むので、乾燥地帯の栽培種として広がり、西アジアから地中海沿岸では、古代から原種のシトロンが広く栽培されていました。
シトロンより果汁や果肉の多いレモンがいつ頃作られるようになったかは、定かではありませんが、ペルシャ帝国、イスラム帝国を経て、10世紀頃にはヨーロッパ全域に伝わりました。が、温暖な南ヨーロッパでしか栽培できなかったため、当時のレモンは貴重な高級フルーツとして、富の象徴でした。
もくじ
レモンの花言葉
レモン全般の花言葉
『誠実な愛』
『愛の忠誠』
『思慮分別』
レモンの花の花言葉
『心からの思慕』
『香気』
レモンの実の花言葉
『熱情』
『熱意』
『陽気な考え』
西洋の花言葉
Lemon blossom(花)の花言葉
『fidelity in love(誠実な愛)』(英)
『discretion(思慮分別)』(英)
『discrétion(思慮分別)』(仏)
『fidélité(忠誠)』(仏)
『amor fiel(忠実な愛)』(西)
Lemon(実)の花言葉
『zest(熱情)』(英)
レモンてどんな花?
レモンは3回花を咲かせる
レモンの木は、初夏の5~6月に薄い赤紫色の蕾をつけ、やがて香の強い白い5弁の花を咲かせます。収穫は秋の初め頃になりますが、その間にも段階的に花が咲き続けます。
花の盛りは、5~6月、7~8月、9~10月の3回あります。
果実に栄養を送るため、日本の産地では、2回目以降の花は摘花してしまうことが多いですが、地中海沿岸などでは、次々花を咲かせて長い間収穫する産地もあります。
花言葉の由来
レモンには、花だけでく、果実にも花言葉があります。どちらも、英語の花言葉からきています。
ビタミンCやクエン酸を多く含むレモンは、大昔から美容と健康に良い果物として効能を知られていました。アンチエイジングや疲労回復、酸の殺菌作用による食物の腐敗防止、船乗りの壊血病防止などに重宝されてきました。
そんなお役立ち作物のレモンには、ポジティブな花言葉がたくさんあります。
愛と忠実の象徴
『fidelity in love(誠実な愛)』(英)
『amor fiel(忠実な愛)』(西)
『fidélité(忠誠)』(仏)
『誠実な愛』
『愛の忠誠』
『心からの思慕』
- 甘い香りと強い酸味、
- 清楚な白い花、
- 堅い樹脂に覆われた丈夫な幹、
- 芳醇で高級感ある果実・・・
これらのイメージから、純粋で強く、時に翻弄される、切ない恋愛感情と結びつけられ、西洋ではレモンは、
「一途な愛」
「忠誠心」
の象徴とされています。
聖なる果実の深い意味
『discretion(思慮分別)』(英)
『discrétion(思慮分別)』(仏)
『思慮分別』
身体を守る効能の高いレモンは、中世では魔除けの力があると信じられたこともあり、
「救済」の象徴
とも見られています。
ダヴィンチの壁画「最後の晩餐」の中にレモンが描かれているのもそういう意味だと捉える説があります。キリスト教では聖母の象徴の木という意味もあります。
一方、黄色は裏切り者ユダの衣の色でもあり、英語では
「欠陥品」
「出来損ない」
を表すスラングとして「Lemon」が使われることもあります。
「救済」 には深く複雑な心の葛藤があるのです。
『discretion』 には、裁量・任意・手心・・・などの意味があり、要するに、規則的に割り切るのではなく、諸々熟慮して答えを探すことを示唆する言葉です。花言葉では、
『思慮分別』
と訳されています。
刺激的な酸っぱさ
『zest(熱情)』
『熱情』
『熱意』
強い気力や熱心さを表す『zest』は、思わず「すっぱぁーっ!」と叫びたくなる強い酸味の刺激のイメージからきた花言葉です。
レモンは、確かに、元気を出させるパンチ力を感じる、なんとなく縁起のいい果実ですね。
分類: ミカン科ミカン属
学名: Citrus limon シトラス・レモン
和名: 檸檬(レモン)
別名: 枸櫞(クエン)
英名: Lemon,Lemon blossom(レモンの花)
開花時期: 5~10月 夏の花
収穫期: 10~12月
花色: 白
樹高: 2~4m 常緑低木
原産地: インド北部