春の花の花言葉

ハナミズキの花言葉/日米親善とイエスの受難を伝える花

Written by すずき大和


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子どもの時、花名を初めて聞いた時、

「えぇっ、鼻水の木なの!?バッチイ名前だなぁ・・・」

と思ったのは、きっと私だけではないはず・・・・笑

実際は、ミズキ(水木)属の中で、春に目立つ花が咲く種類なので「花水木」です。

水木の名の通り、乾燥に弱く、水やりをちゃんとしないと枯れやすい性質があります。

日本には大正時代に初めて入ってきましたが、幸い高温多湿の気候によく合い、元気に根付いて全国に広まりました。

丈夫で手間がかからず、春は花を、秋は紅葉を楽しめる木であったため、今では街路樹や玄関先に植えられているのをあちこちで目にします。

日本の花言葉は、アメリカから渡ってきた時のエピソードに由来しています。

西洋の花言葉は、西洋人のミズキ属全般のイメージに由来しています。



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ハナミズキの花言葉

ハナミズキ全般の花言葉

『返礼』
『私の想いを受けてください』

西洋の花言葉

『durability(永続性、耐久性)』(英)
『love undiminished by adversity(悲しみに惑わされない愛)』(英)
『Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないと思う?)』(英)
『durabilité(耐久性)』(仏)

ハナミズキってどんな花?

アメリカの春の風物詩

ミズキ属(学名:Cornus)の原種は、古代からヨーロッパ、中央アジア、北アメリカなどに分布していました。

ハナミズキ(学名:Cornus florida)はアメリカ原産の品種です。

桜が終わる頃、入れ替わるように一斉に咲き始めるハナミズキは、白やピンクの4枚の花びらを平らに大きく空に向けて広げるように花咲かせます。が、あの十文字に広がる花びらは、本当はガクが発達した「総苞片(そうほうへん)」という器官です。

本当の花は、中心にある黄緑色の小さな丸いやつの集まりです。春分の頃、蕾が膨らみだすと、それまで小さかったガクも少しずつ大きくなり始めます。初めは緑色なので、葉にしか見えません。4月末頃、開花に合わせて、総苞片も一気に伸び広がって大きくなり、白やピンクに色付きます。

ハナミズキ白


総苞片は10日から2週間で散ってしまいますが、春から夏の変わり目の一時期だけ花盛りの美しい景色を楽しませてくれるハナミズキは、多くのアメリカ人に愛されている、日本のサクラみたいな花木です。

馬の木?

16世紀、コロンブスのアメリカ大陸発見以降、ヨーロッパ人がアメリカにやってくると、それまで「whipple-tree」と呼んでいたミズキ属の英名を

「dog-tree」
「dogwood」

に変えていきました。直訳すると「犬の木」です。

なぜ犬なのか?は、諸説あります。

ヨーロッパのポピュラーなミズキ属「セイヨウサンシュユ」は、総苞片のないタイプの花が咲く種です。この木の皮を煮詰めて作る薬が犬の皮膚病薬として使われていたことから“犬の木”になった、という説が日本では多く語られています。

セイヨウサンシュユ


学名のCornus(コルヌス)は、ラテン語の「cornu(角)」からきていますが、それくらいミズキ属の木は木質が硬い、という特徴があります。ヨーロッパでは、矢じりやテニスラケットの柄として使うくらいでした。

が、ネイティブ・アメリカンたちは、この丈夫な木材を生活の様々なものに利用していました。串や短剣等に加工していたので、「dagwood」(dagは短剣のこと)と呼ぶようになり、それが「dogwood」になった、と解説されています。

アメリカではこちらの説のほうが優勢です。

花言葉の由来

日米の親善の証

この話は、一時期、中学の教科書にも載せられていたので、ご存知の人も多いと思います。

1912年、東京市長尾崎行雄氏が日米友好を願って、ソメイヨシノの苗約3000本をワシントン市に寄贈しました。現在アメリカの花見処として有名なポトマック河畔のサクラがそうです。

1915年、お礼に日本にハナミズキが贈られました。これが、日本に初めてきた苗です。
残念ながら、戦争を経て、この時の木は多くが焼けたり伐採されたりして失われました。一部が、ソメイヨシノの産地の小学校に植樹されています。

『返礼』
『私の想いを受けてください』

これらの花言葉は、この時の親善の史実と気持ちを反映しています。

キリスト教を表す花

西洋では、ハナミズキについてこんな伝説が語られています。

ハナミズキは昔、太くしっかりした幹だったので、イエス・キリストを磔にする十字架の材料にされました。ハナミズキの木はそれを深く悲しみました。すると、復活したイエスが現れ、

「もう二度と十字架にされないよう、細くて曲った木にしてあげよう」

といわれ、今のように曲がった幹の細い木となったということです。

  • 総苞片は十字架の形になり、
  • 中央の花はイエスの冠のような形になり、
  • 実はイエスの血の色の赤となり、

イエスの受難を今も人々に伝えているのです。

『love undiminished by adversity(悲しみに惑わされない愛)』(英)
『Am I indifferent to you?(私があなたに関心がないと思う?)』(英)

これらは、イエスの博愛を表し、ハナミズキはキリスト教のイメージを象徴する花、ということになっています。

ただし、聖書には十字架の材質の記述はなく、イエスのいた時代のナザレ地方には、ハナミズキはなかったので、後世に作られた伝説とみられています。

堅くて丈夫

『durability(永続性、耐久性)』(英)
『durabilité(耐久性)』(仏)

これは、ミズキを加工した道具が、とても丈夫で長く使えるスグレモノであることに由来しています。

ハナミズキの基本データ

分類: ミズキ科ミズキ属
学名: Cornus florida コルヌス・フロリダ
和名: 花水木
英名: Flowering dogwood,Dogwood
開花時期: 4~5月
花色: 白、赤、ピンク
樹高: 4~10m 落葉低木
花持ち期間: 5~7日
原産地: 北アメリカ東部


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。