秋の花の花言葉

金木犀の花言葉/目立つけど目立たない繊細な花はとってもイミシン

Written by すずき大和

金木犀は花の時期が短く、その強い香りが街に漂うのは、早い時は5日くらい、長くても10日余り。

しかし、その甘く強い香りの印象は強く、多くの人に秋の到来を感じさせる風物詩になっています。

桜と同じで、開花の時季は年によって10日くらいズレます。

だいたい9月下旬から10月上旬に開花することが多いです。

まだあまり生態が解明されていない部分も多い花で、珍しい特徴がいくつもあります。

金木犀は、その多彩な特徴のそれぞれに着目した、たくさんの花言葉を持っています。



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金木犀の花言葉

『初恋』
『陶酔』
『真実』
『真実の愛』
『謙虚』
『謙遜』
『高潔』
『気高い人』
『変わらぬ魅力』

花言葉の由来

甘く強い芳香から生まれた花言葉

『初恋』『陶酔』

金木犀の特徴といえば、まずはあの強烈な甘い独特の香りです。一度嗅いだら忘れない芳香は、強い鎮静・リラックス効果を持ち、思わず酔いしれてしまう人もいます。そんな甘く忘れられない香りの刺激に、虜になっている人を表した言葉です。

『真実』『真実の愛』

何キロも離れた所までも届くと言われたその香りのため、

“咲いていることを隠し覆すことはできない”

という意味で、嘘をつけない人やその心を表現する花言葉が生まれました。

小さく可憐で目立たぬ花姿から生まれた花言葉

『謙虚』『謙遜』

春の桜は、咲きだす前から注目され、蕾が膨らむ様子も逐一伝えられながら、開花を心待ちにされますが、金木犀は、香りが漂ってきて初めて開花を認識することが多です。

花の見た目は、決して桜のように華やかではありません。

枝を大きく張り出すこともなく、こんもりと楕円形にまとまった樹形になるので、狭いところに植えるのに丁度いい庭木であり、花も小さく固まってちんまり咲きます。

外観は、全然目立たない地味な樹木なのです。

香りの強烈さに比べ、あまりに見た目が遠慮深いため、こんな花言葉になりました。

一斉に咲いて一斉に散る様子から生まれた花言葉

『高潔』『気高い人』

金木犀の花は、同じ地域の木はほとんど同じ時期に一斉に開花します。

花房にたくさん付いている小さい花が順々に咲いていき、それぞれの花が4~5日でしおれることなくパッと花びらを散らしていきます。だいたい10日から2週間くらいですべての花が散り、木の下は黄色い絨緞を敷き詰めたようになります。

その散り際の印象が、誇り高く潔い人の姿に重なるのでしょう。

実は、日本国内の金木犀はほぼすべてが雄株です。

繁殖は挿し木で行っています。一斉に咲いて一斉に散るのは、多くが遺伝子を同じくする木だからです。つまり同じエリアの苗木のほとんどは同じ遺伝子のクローンなのです。

環境に敏感だからこそ生まれた(?)花言葉

『変わらぬ魅力』

この花言葉についての由来は、調べた範囲では見つかりませんでした。

金木犀の小さな花は、いかなる状況でも変わらず咲き続ける強い花なのか、というと、実際はその真逆で、もの凄くデリケートです。大気汚染が進んだり、砂やホコリがたくさん降りかかるような環境では、成長が遅れたり、花を咲かせなかったりすることが知られています。

もしかしたら、

いつまでも金木犀が咲くことができる美しい自然が保たれるように

という人々の願いを込めて生まれた花言葉なのかもしれません。

金木犀が毎年香る街を守っていこう

都会から金木犀が消えかけた時代

かつて高度経済成長と言われた頃、日本は今の中国のように、急激な工業化が進んでいました。自然破壊や公害の発生が、広く社会問題化していた時代でした。

この時期、東京や大阪などの大都市では、金木犀が花をつけなくなる現象が見られ、このままではホタルのように都市から金木犀の花が消えてしまうのではないか、と、心配されました。

自動車の排気ガスや工場の廃棄に多く含まれる、硫黄酸化物や二酸化硫黄などが大気中に増えてくると、金木犀は咲かなくなります。

幸い、その後公害の対策が進み、都市部でも綺麗な川や澄んだ空気が戻ってきました。今では、都会の金木犀もたくさんの花を付けています。

開花の時季も、環境の変化が影響する

金木犀の開花のメカニズムは、実はまだ完全に解明されていません。が、その開花の条件としては、日照時間と気温が深く影響していると思われています。

真夏の暑さがある程度和らぎ、太陽の当たる角度・枝の間に差し込む日光の量などがある時点に達すると開花するようです。

ずっと古い時代の記録では、中秋の頃(9月初旬から中旬)に開花していた時代もあったようですが、少しずつ地球の温暖化が進んできた今、中国でも日本でも、9月下旬から10月初旬に咲くようになりました。

最近、一度目の花芽が咲いてから、もう一度別の花芽がまた咲く「二度咲き」の現象が、たまに観測されており、これも温暖化の影響のひとつではないかといわれています。

都市部の金木犀に、この先いつまでも、秋の訪れを教えてくれる風流な花を咲かせてもらうためにも、改めて、私たちは地球環境の変化に対して、真摯に向き合っていかないといけませんね。


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。