ギボウシは、東アジアに広く分布する多年草です。日本原産種も20種ほどあります。古くから観賞用に栽培され、江戸の人気の園芸種のひとつでした。
湿地や日陰でもよく育つので、今も玄関先や街路樹の下草として植えられることが多く、名前を聞いたことがない人も、市街地で見かけることの多い花ではないでしょうか。
江戸時代に、長崎にいたシーボルト博士が欧州に持ち帰って紹介した日本の花のひとつです。オリエンタルな印象が西洋人にとても好まれ、以後、ヨーロッパやアメリカでも品種改良が進んで、今も日本より西洋のガーデナーに人気が高い花です。
もくじ
ギボウシの花言葉
ギボウシ全般の花言葉
『沈静』
『落ち着き』
『心の落ち着き』
『静かな人』
『変わらない思い』
『献身』
西洋の花言葉
『devotion(献身)』(英)
ギボウシってどんな花?
玉ねぎみたいな蕾
ギボウシは「擬宝珠」と書きます。
「ぎぼし」
「ぎぼうしゅ」
と読むと、橋の欄干などの柱の頭をカバーしている玉ねぎ型の飾りのことです。
日本に自生していたギボウシは、草丈の低いものから高くて大きな株になるものまでいろいろありました。どれも特徴ある葉がこんもり茂った中央に、細長い花茎が伸びて、先のほうにラッパ型の花が横向きにたくさん付きます。
花穂の下のほうから先に咲き、茎の先端はどんどん伸びて新しい蕾を作っていきます。てっぺんの蕾の形が、先のツンとした玉ねぎ型に見えます。それが欄干の擬宝珠に似ていたので、「ギボウシ」の名がつきました。
観葉植物としても人気
ギボウシ属の仲間は、ハート型の葉が内側にやや丸まるような形で茂ります。インパクトがあって見栄えが良く、葉脈の流れも美しい葉です。
縁取りやラインが入っていたり、中央が色違いの模様になっていたりと、バラエティに富む葉の品種が揃っています。西洋でも日本でも、花の時期の前後も、観葉植物として楽しまれています。
花言葉の由来
清楚で涼しげな花姿
『沈静』
『落ち着き』
『心の落ち着き』
『静かな人』
『変わらない思い』
まっすぐのびた細い茎の先に、やや下向き加減に咲くラッパ型の花姿は、清楚で控えめな印象があります。
また、藤色や淡い青紫、白などの花色は、美しく艶のある葉と相まって、真夏に涼し気なたたずまいを感じさせます。
これらの花言葉は、そんなイメージから生まれたものです。
ウルイとタキナ
ギボウシは、冬には地上の葉や茎が一度枯れて、翌春に再び眠っていた根から新芽が伸びてくる宿根性の多年草です。日本では、春に地面からでてくる新芽や若葉を山菜として摘んで、食用にしてきた歴史があります。
- 東北地方から中部地方の一部では、「うるい」
- 西日本の一部の地方では、「たきな」
と呼ばれ、てんぷら、漬物、あえ物、炒め物、酢の物・・・などにして食べられてきました。今も、レシピサイトなど検索すると、いろいろな食べ方が出てきます。
特に生薬とされることはなかったようですが、日本人にとって、春を感じる旬の山菜は、しみじみと心落ち着かせてくれるものでもあったのでしょう。『沈静』の花言葉には、雪解け直後の春の野山の原風景のイメージも、ちょっと入っているのかもしれません。
日陰の庭の女王
『献身』
『devotion(献身)』(英)
野生のギボウシは、森や林の奥の大きな木の陰などに自生しており、改良された園芸種も、狭いところや建物の陰になる花壇など、日陰の場所に植えてもよく育ちます。
西洋では、日陰になりがちな花壇には欠かせない園芸種であり、
“Queen of Shade Garden(日陰の庭の女王)”
と呼ばれることもあります。
そんなところから、陰ながら何かを支えて頑張る人の姿に例えた花言葉ができました。
分類: キジカクシ科ギボウシ属
学名: Hosta ホスタ(属名)
和名: 擬宝珠(ギボウシ)
別名: ギボシ、ホスタ、ウルイ、タキナ
英名: Plantain lily, Hosta
開花時期: 6~8月 夏の花
花色: 藤色、白、紫など
草丈: 15~150cm 多年草
花持ち期間: 1日
生息地: 北半球の亜熱帯~温帯地域
原産地: 東アジア