春の花の花言葉

ラナンキュラスの花言葉/まばゆい魅力の素敵なあなたへ贈る花

Written by すずき大和

花びらが幾重にも重なり、キャベツのようなコロンとした見た目が可愛らしいラナンキュラス。一本の茎の先に大きなまん丸の花をひとつ咲かせたシンプルな形で、鮮やかな発色の花びらの質感はシルクを思わせ、作り物のようにも見えます。

花持ちも水持ちもいいので、切り花でブーケやアレンジメントにも多用され、花言葉もとてもポジティブで縁起がいい印象があるため、結婚式でも喜ばれる花です。

といっても、花名の語源はラテン語の

「rana(カエル)」

だそうです。葉っぱの形が、カエルの足みたいだから!?

花言葉を見る限り、それはそれはステキな、世界一魅力的なカエルさんのようです。



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もくじ

ラナンキュラスの花言葉

ラナンキュラス全般の花言葉

『とても魅力的』
『輝く魅力』
『晴れやかな魅力』
『光輝を放つ』
『美しい人格』
『名声・名誉』
『魅力ある金持ち』

色別の花言葉

赤花の花言葉

『あなたは魅力に満ちている』

ラナンキュラス赤


白花の花言葉

『純潔』

ラナンキュラス白


黄花の花言葉

『優しい心遣い』

ラナンキュラス黄


紫花の花言葉

『幸福』

ラナンキュラス紫


ピンクの花言葉

『飾らない美しさ』

ラナンキュラスピンク


オレンジ色の花言葉

『秘密主義』

ラナンキュラスオレンジ


西洋の花言葉

『radiant charm(晴れやかな魅力)』(英)
『I am dazzled by your charms(あなたの魅力に目を奪われる)』(英)
『je suis éblouie par vos charmes(あなたの魅力に目がくらむ)』(仏)
『Du bist zauberhaft(あなたは魅力的)』(独)
『Charme uitstralen(魅力を放つ)』(蘭)

花言葉の由来

愛らしく上品なビジュアル

明るく鮮やかな色とりどりに咲くラナンキュラスは、その整った球形や、幾重にも重なるシルクのような肌ざわりの花びらから、輝かしくて品のある高尚なイメージに魅了される花言葉がついたといわれています。

  • 『radiant charm(晴れやかな魅力)』(英)
  • 『I am dazzled by your charms(あなたの魅力に目を奪われる)』(英)
  • 『je suis éblouie par vos charmes(あなたの魅力に目がくらむ)』(仏)
  • 『Du bist zauberhaft(あなたは魅力的)』(独)
  • 『Charme uitstralen(魅力を放つ)』(蘭)

西洋の花言葉はどれもこれも「魅力」の言葉に溢れています。

日本の花言葉の多くは、これらの西洋の花言葉を様々に意訳・発展させたような言葉が並んでいます。

『魅力ある金持ち』

は、幾重にも重なる花びらが豊かな富を連想させたことに由来しています。

傷心の青年

西洋には、ラナンキュラスについて、恋に破れ薄命の生涯を閉じた青年の伝説が残っています。

“ラナンキュラスは金茶色の肌のブ男でした。親友のピグマリオンはイケメン美青年です。

ある時、山道で迷ったふたりは、山陰の村に一夜の宿を乞い、ふたりとも美しい村娘コリンヌに恋をします。が、コリンヌが心奪われたのは美青年ピグマリオンでした。

ラナンキュラスは自分の気持ちを隠し、愛し合うふたりを祝福します。そして黙って姿を消し、シシリー島に渡って儚い生涯を終えます。

失踪したラナンキュラスの身を案じたピグマリオンは、親友を探してシシリー島にたどり着きますが、既にラナンキュラスは亡くなっていました。彼の墓の傍らには、一輪の金茶色の花が咲いており、以後、その花はラナンキュラスと名付けられました。”

友と愛する人の幸せを願って身を引いたラナンキュラスは、高潔で優しい青年でした。

『美しい人格』
『純潔』
『優しい心遣い』
『飾らない美しさ』

これらは、ラナンキュラス青年の内面の美しさを称える花言葉です。

十字軍土産

ラナンキュラスの話を「ギリシャ神話」と伝える情報もありますが、神話の生まれた時代にギリシャにラナンキュラスはまだありません。西アジア原産の花を初めてヨーロッパに持ち込んだのは、13世紀のフランス王ルイ9世といわれています。

十字軍として、カトリックの聖地エルサレムをイスラム勢力から奪還するべく遠征したルイ9世は、花好きな母のために、ラナンキュラスを持ち帰ったそうです。

『名声・名誉』
『光輝を放つ』

これらは、国王の威厳に由来する花言葉です。

もともとはまん丸コロンの華やかな姿じゃなかった

まん丸な花は品種改良の賜物

西アジアの原種は、実は一重咲きの黄色の花でした。

ルイ9世が持ち帰ったのも、ラナンキュラスの墓に咲いていた花も、今のような花びらがたくさん重なった華やかな花ではありません。

原種は、同じキンポウゲ科のアネモネのように、お椀型に咲く一重咲きの金茶色の5弁花だったので、イギリスに伝わると

「Persian buttercup(ペルシャのバターカップ)」

という英名がつきました。

18世紀、各地で品種改良が急速に進み、八重咲き、万重咲き(まんじゅざき:とてもたくさん花びらが重なった形)の品種がたくさん生まれました。

イギリスで花びらが幾重にも重なる品種が人気となった頃、

『radiant charm(晴れやかな魅力)』

という花言葉が生まれたと伝えられています。

これ以後、「charm(魅力)」がつく花言葉が他国へも広まっていったようです。

現在、世界で人気の万重咲きのラナンキュラスは、だいたい1輪に100枚の花びらがあります。花びらが多いことは、園芸界ではとても縁起の良い印として喜ばれます。

素敵な人へ、喜ばしい気持ちを伝えたい時のプレゼントや演出にぴったりの花です。

ラナンキュラスの基本データ

分類: キンポウゲ科キンポウゲ属
学名: Ranunculus asiaticus ラナンキュラス・アシアティクス
和名: 花金鳳花(ハナキンポウゲ)
英名: Ranunculus,Persian buttercup
開花時期: 4~5月 春の花
花色: 赤、ピンク、白、黄、オレンジ、紫など
草丈: 30~50cm 多年草
花持ち期間: 3~7日
原産地: 西アジア、ヨーロッパ東南部、地中海沿岸


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。