春の花の花言葉

ゼンマイの花言葉/食べていいのは女だけ、って知ってた?

Written by すずき大和

花というのは、タネを作って繁殖していく植物にとっては、生殖器です。受粉して結実し、タネが風や動物などに運ばれて、新しい芽が出て育っていきます。

植物の中には、タネではなく、胞子を飛ばして増えていくもの、地下茎を延ばして一帯に群生していくものもあります。キノコやシダ類などは、身近に見られる花の咲かない植物です。

花言葉は、“花”につけられるのがスタンダードですが、こうした花のない植物の中にも、花言葉を持っているものが少なくありません。

日本で春先に食べられる山菜の中には、ツクシ、ゼンマイ、ワラビなど、シダ植物の若芽が多くあります。山菜の多くは東アジア特有の種ですが、日本では、花言葉を持っているものもいくつかあります。



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ゼンマイの花言葉

ゼンマイ全般の花言葉

『夢想』
『空想』
『秘めたる若さ』
『円熟した優美』
『子孫の守護』

ゼンマイってどんな草?

えぐみが美味しい山菜

自然があまり身近ではなくなってきた現代、山菜は自分で野山に採りに行くものではなく、スーパーなどでパックになって売っている食材となっています。

ワラビ、ゼンマイ、タケノコ、フキ・・・などの水煮がミックスされているパックが多いので、どれがどれだか、実はちゃんと区別できない人も多いのではないでしょうか。

  • ゼンマイ
  • ワラビ
  • コゴミ

特にこの3種は見た目がとても似ています。どれも、えぐみと旨味のバランスが味わい深い山菜ですが、生えているものも水煮になっているものも、パッと見なかなか見分けがつきません。

1,ゼンマイ

山菜と聞いて一番多くの人の頭に思い浮かぶイメージは、

「ゼンマイ(薇)」の形

ではないでしょうか。先のほうがくるくると渦巻状に丸まっており、綿のようなものが付いています。まゆのごとく綿に包まれているように見える時もあります。

ゼンマイの群生


2,ワラビ

言葉としてよく聞くものでは「ワラビ(蕨)」もポピュラーです。やや下向きに先端が丸くなっていますが、ゼンマイほど渦巻き状にはならずに、ゲンコツをギュッと握ったような見た目になっています。

ワラビ


3,コゴミ

先端が渦巻き状なので、ゼンマイと間違えられやすいのが「コゴミ」と呼ばれるクサソテツ(草蘇鉄)の若芽です。生えている所を見ると、ゼンマイのように綿が被っていることはなく、緑色が鮮やかで、茎のほうまでたくさん葉がついているのがわかります。

コゴミ


希少な日本のゼンマイ

日なたを好むワラビや、水辺に生えるコゴミは、固まってたくさん群生します。ゼンマイは日陰の湿った所に小規模に点々と生えているので、とても見つけにくい山菜です。栽培も他の2種より生産性が低く、あく抜きなどの加工も手間がかかるので、割高になります。

そんなわけで、安価の山菜パックの中の多くはワラビで、ちょっとだけ入っている渦巻形の山菜は、ほとんどがコゴミか中国産ゼンマイとなっています。

男は食べちゃダメ

シダ植物は一葉性と二葉性のものがあり、二葉性のものは、光合成をしてエネルギーを作り出すための葉(栄養葉)と、胞子を飛ばすために出てくる葉(胞子葉)が別々に生えます。

ゼンマイも二葉性です。上のゼンマイの写真の、背が高くて先端がまん丸なのが胞子葉、下の方に出ている丈の短いのが栄養葉です。綿が被っているのでわかりにくいのですが、先端をよく見ると、胞子葉は葉ではなく胞子がクルクル巻いています。

1,栄養葉の若芽

女ゼンマイ


2,胞子葉の若芽

男ゼンマイ


日本では昔から、

栄養葉の若芽を「女ゼンマイ」
胞子葉の若芽を「男ゼンマイ」

と呼んでいます。

繁殖数を減らさないためと、もともと胞子葉のほうがえぐくて硬いので、食用にするのは栄養葉のみです。山菜採りに行く人が間違えないよう、昔から

「男ゼンマイは採っちゃダメ。食べていいのは女ゼンマイだけ」

といって注意喚起されてきました。

花言葉の由来

変った見た目と希少性から発想した花言葉

ゼンマイ属の若芽の独特の形態と、暗くて湿った場所にひっそり生えている様子から、浮世離れした幻想的イメージにつながったような花言葉がつきました。

『夢想』
『空想』
『秘めたる若さ』
『円熟した優美』

内側に巻き込まれた葉が、まだ見ぬ魅力を内包しているように感じたのでしょうか。

『子孫の守護』

小さく巻き込まれた葉や胞子が成長すると、羽のように広がって生い茂るシダになるので、子孫繁栄の象徴のように見えたのかもしれません。

春を知らせる芽吹きの季節の山菜ですから、比較的ポジティブで縁起のいいイメージの草といえるでしょう。

西洋人が見ると、暗い湿地に生えているあの形は、魔女の杖のような怪しげなイメージが強いそうですが、詫びさびが好きな日本人らしい受け止め方です。

ゼンマイの基本データ

分類: ゼンマイ科ゼンマイ属
学名: Osmunda japonica オスマンダ・ジャポニカ
和名: 薇(ゼンマイ)
別名: 薇蕨(ゼンマイワラビ)
    ゼンメ、ゼンゴ、ゼンノキ
    貫衆(カンジュウ)※生薬名
英名: zenmei,flowering fern
収穫時期: 3~6月 春の山菜
開花時期: 花はなし シダ植物多年草
草丈: 若芽の時は10~20cm
    成長すると50cm~1m
生息地: 東アジア、ロシア東部
原産地: 東アジア 


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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。