春の花の花言葉

タンポポの花言葉/風車作れる?草花遊びの定番は恋占いもします

Written by すずき大和

タンポポは、北半球の温帯地域に広く分布して自生しています。ユーラシア大陸で見られることが多いですが、日本にも在来種が10種類程あります。

英語名の「ダンデライオン(Dandelion)」は、

フランス語の「ダン・ド・リオン(Dent de lion)」が語源です。

直訳すると“ライオンの歯”です。

葉っぱのギザギザを鋭い牙のライオンの歯並びに例えた命名です。

葉っぱや根は、洋の東西を問わず、食材や生薬にされてきました。

属名の「タラクサカム(Taraxacum)」は、

アラビア語のハーブの一種を意味する「tarah sagun」

またはペルシャ語で“苦い草”という意味の「tharachakon」

からきているといわれます。

根には利尿作用があり、綿毛を表すフランス語「ピサンリ(pissenlit)」は、

“ベッドの中のオシッコ”

という意味の「piss-en-lit」に由来します。

タンポポの大きな特徴である綿毛は、“オシッコ”なんて呼ばれながらも、西洋では「恋占い」のアイテムになっています。花言葉の多くは、この占いに由来しています。

タンポポの花言葉

タンポポ全般の花言葉

『愛の神託』
『神託』
『神のお告げ』
『思わせぶり』
『真実の愛』
『別離』
『解きがたい謎』


西洋(英語)の花言葉

『love’s oracle(愛の神託)』
『oracle(神託)』
『faithfulness(誠実)』
『happiness(幸福)』


タンポポってどんな花?

まん丸の綿毛

タンポポ科タンポポ属に見られる最大の特徴は、まん丸の球状の綿毛ができることです。

タンポポ綿毛


タンポポの黄色い花部分は、実は小さな花の集合体です。1枚の花びらと思っているものが、それぞれひとつの花で、それが束になっています。

ひとつひとつの花は、1枚の花びらに見えて、実は5枚の花びらがぴったりくっついています。花びらをめくってみると、根本におしべ・めしべと、綿毛の落下傘部分になる「冠毛」という白い毛があるのがわかります。

花びらが散って種ができると、この落下傘が開き、風に乗って遠くまでタネを運びます。

草花遊びの定番

最近、都市部では野生の草花で遊べるような原っぱは、ほとんどなくなりました。都会の子供の中には、草花遊びを経験することなく大人になる子もいます。

それでも、アスファルトの隙間や園庭の片隅にも飛んできたタネが根付くことが多いタンポポは、比較的子供たちが直に触れる機会の多い植物です。

どこにでもあり、丈夫ですぐにヘタっとならないタンポポは、草花遊びの定番の花です。ストロー状の茎の両端を割くと外側に反り返るので、細い枝に通して「風車」を作る遊びは、大昔からありました。

この風車の形が鼓に似ているので、もともとの花名は

「鼓花(つづみばな)」

と呼ばれていました。

「タンポポ」は、鼓の音を「タン、ポンポン・・・」と表現したところからついた、赤ちゃん言葉の呼び名でした。いつのまにか、そちらが正式名称になったようです。

恋占いのアイテム

風車は知らなくても、綿毛を「ふぅーっ」と吹き飛ばしたことは、誰しも1度くらいはあるでしょう。西洋でも、子供たちはみんな「ふぅーっ」とやっています。

それどころか、あちらでは、年頃になってもこぞって綿毛を摘んでは「ふうーっ」とする人がたくさんいます。なぜなら、昔から

“タンポポの綿毛を一息で全部吹き飛ばせたら、恋が成就する”

といい伝えられているからです。

恋を叶えるため、全部吹き飛ばそうと必死に「ふうーっ」としているので、

“恋占い”というより、むしろ“おまじない”や“願掛け”みたいなものですね。

花言葉の由来

『愛の神託』『神託』『神のお告げ』

恋占いに由来する英語の花言葉が、そのまま日本語の花言葉にもなりました。吹き飛ばした綿毛に恋の行く末を委ね、結果はまさに「神のお告げ」です。

『思わせぶり』

これも占いからきています。綿毛が全部吹き飛びそうだったのに、ちょっとだけ残ってしまうと、想い人が落とせそうなのになかなか落ちてくれない状況を、暗示された気になります。まさに「思わせぶりが恨めしい」心境というわけです。

『真心の愛』

これは、英語の花言葉『誠実』からきています。タンポポの花は毎朝日が昇ると開き、夜日が沈むとしぼみます。その律儀な習性が誠実に見えたのでしょう。

『別離』

これは、綿毛が遠くへ飛んで行ってしまう様子からきています。

『解きがたい謎』

この花言葉の由来はよくわかりません。そんなに有名な花言葉ではないようで、紹介されない場合も多いですが、確かに複数の文献に載っています。この花言葉自体が、まさに「解きがたい謎」のようです。

『幸福』

英語の花言葉の『幸福』は、綿毛が全て吹き飛び、恋が叶う幸せを表しています。春の日の光の中、かわいらしいふわふわの綿毛が教えてくれる恋の行く末・・・。

全部吹き飛ばない時もあるでしょうが、全く飛ばないってことはありません。綿毛が残ったら残ったで、

「もうちょっとだから、頑張れ」

と応援してくれている、と思えばよいのかもしれません。

タンポポは、恋する人々の幸せを願う気持ちを支えてくれる優しい花です。

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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。