春の花の花言葉

芝桜の花言葉/壮大で圧巻だけど、優しいハーモニーを感じる光景

Written by すずき大和

20世紀の終わり頃から、桜が終わる季節になると、人工的に整備した広大な芝桜の花畑風景が広がる「芝桜公園」の話題をよく見聞きするようになりました。ここ20年くらいの間に公園の数はどんどん増え続け、全国各地、春の観光名所として年々人気が高まっています。

芝桜は、北アメリカ生まれのハナシノブ科の多年草です。堅くて丈夫な茎が這うように伸び、節から根を出して新しい株を作りながら、地面を覆うように広がっていきます。花のない時期も、グリーンの葉の絨毯と化している様子が芝生のようなので、「芝桜」と名がつきました。

寒冷地でも丈夫に根付き、乾燥や害虫にも強く、圧倒的な繁殖力で群生するこの花には、その咲き誇る見た目から連想される花言葉がいくつもあります。

芝桜の花言葉

芝桜全般の花言葉

『合意』
『一致』
『一筋』
『温和』
『協調』
『華やかな姿』
『きらめく愛』
『忍耐』
『耐える力』
『希望』


色別の花言葉

青花・白花の花言葉

『燃える恋』

濃いピンクの花言葉

『私を拒否しないで』

淡いピンクの花言葉

『臆病な心』

芝桜ってどんな花?

日本の芝桜公園の始まり

本州に先だって初めにこの芝桜に着目し、観光名所として公園を作ることを始めたのは北海道でした。

明治以降、日本全国で桜の植栽が進みいくつも花見の名所ができました。

北海道網走管内の滝上町でも1千本の桜を育て、1950年代には桜まつりを開催しました。が、寒冷地では桜が痛みやすく、管理の難しさから本数は徐々に減っていきました。

1959年、当時の町長が、越冬にも害虫にも強く、美しい景観を作る芝桜の植栽を思いつきます。行政と住民が力を合わせ、多くのボランティアに支えられながら地道に植栽を続けて公園を整備していきました。

年数を重ね、美しい景観がだんだん評判を呼ぶようになり、北海道の他の町にも芝桜公園の整備が広がっていきました。

お金はなくとも町を全国区にできる

北海道の芝桜公園の評判はあっという間に全国に広がります。

一年の一時期とはいえ、膨大な集客力を発揮し、しかも一度来た人のリピート率はとても高く、芝桜の名所というブランドは、町を全国区で有名にしました。

公園を整備するまでには、膨大な手作業の手間暇と育成する時間がかかります。が、テーマパークなどの箱ものレジャー開発に比べると、何百分の一の予算で取り組め、その後の維持費も公園の入場料で賄える範囲です。

多くの自治体経営の公園は、地域住民による植栽や冬場の管理への協力を得て運営されています。お金はないけれど、土地と住民の意欲はいっぱいある地方の小さな町の町おこしとして、芝桜公園は、全国各地に広まっていったのです。

花言葉の由来

『合意』『一致』『一筋』

10ヘクタール以上群生している名所に立つと、目に入ってくるのはどこもかしこも芝桜ばかり、そのあまりの圧巻ぶりは見事としかいいようがありません。

「そんなに圧倒的な存在感で主張されると、もう何もいえません」

「もうあなた一色に空間は染まっています」

という、迫りくる花の勢いに気押される雰囲気から生まれた花言葉です。

『温和』『協調』

一方で、いくつもの花色の花が織りなすように大地を覆う様子は、威圧的というより、壮大なハーモニーを奏でているように美しく、心和ませてくれるものがあります。そこから、こんな花言葉になりました。

『燃える恋』『華やかな姿』『きらめく愛』

芝桜の学名「フロックス(Phlox)」は、ギリシャ語の「Phlogos(炎)」からきており、英語名「Moss phlox」は、直訳すると「苔状の炎」です。一面に鮮やかなピンク色が広がる光景が、燃え立つように感じられたのでしょうか。

これらの花言葉は、情熱の象徴である炎のイメージからついたものです。

また、『燃える恋』の花言葉については、本物の青白い炎の色に近い青花、白花の花言葉として紹介する人もいます。

『忍耐』『耐える力』

寒さにも、乾燥にも、害虫にも、伝染病にも、負けない強い花であることからきています。

『希望』

芝桜公園の始まりは北海道でした。一面雪に覆われる厳しい冬を耐え忍んだ大地が、春に一斉に華やかに目覚める風景は、まさに「希望の春」を思わせる花なのでしょう。

『私を拒否しないで』

ひときわ鮮やかな濃いピンク色の花は、ちょっと強めの自己主張があるようです。

『臆病な心』

芝桜の咲き誇りっぷりは、花に焦点を当てると強い自己主張のようですが、視点を大地に変えると、逆にすべてを覆い隠しているようにも見えます。

そんな観点から、本心をさらけ出すことなく常にベールで覆い隠してしまう姿から生じた花言葉もつきました。本当は恥ずかしがり屋なだけかもしれませんが、優しい色の花は、ちょっと臆病に見えるのでしょうか。

ひとつひとつは可愛らしい花

多くの花言葉を持ち、多くの解釈がされる花の絨毯ですが、アップで見ると、ひとつひとつの花は、桜の花びらをちょっと細長くしたような、5枚の花弁を広げた可愛らしい表情をしています。

芝桜アップ


開発のために大きな環境破壊をしない芝桜公園は、訪れる人たちも自然の美しさに共感し、自然を大事にする心を育んでくれます。

目にも鮮やかに足元から広がる自然の景観に圧倒され、心洗われる体験をしに、良かったら、あなたも一度、芝桜公園に足を運んでみてください。

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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。