夏の花の花言葉

ヒマワリの花言葉/太陽に向かって咲く花の認識は誤解です!?

Written by すずき大和

ヒマワリは漢字で「向日葵」と書きます。別名は「日輪草」。

  • 英語では「Sunflower(サンフラワー)」
  • 学名(ギリシャ語)では「helianthus annuus(ヘリアントスアヌース)」
  • 韓国語では「ヘラバギ」
  • ロシア語では「パトソールニチニク」・・・・


どの国の名前にも全部“太陽”を意味する言葉が含まれています。太陽の方向に成長する性質(向日性)があるといわれ、ビジュアルも太陽のイメージ画とそっくりですから。

南米ペルーでは、太陽信仰と結びつき、“太陽を意味する神聖な花”として崇拝のシンボルとなっていました。

ギリシャ神話では、太陽神アポロンに恋い焦がれた水の妖精の化身とされています。

花言葉の多くも、太陽や向日性に関連しており、特に西洋の花言葉は、ギリシャ神話の逸話と、スペインに侵略された南米の太陽信仰文明の歴史に由来しています。

ヒマワリの花言葉

ヒマワリ全般の花言葉

『あなただけを見つめる』
『愛慕』
『崇拝』
『熱愛』
『憧れ』


色別の花言葉

紫花の花言葉

『悲哀』

白花の花言葉

『程よき恋愛』

イタリアンホワイト(白と黄色のグラデーションの品種)の花言葉

『あなたを思い続けます』

フロリスタン(赤紫とオレンジのグラデーションの品種)の花言葉

『負けない』

ココア(黒茶色の品種)の花言葉

『冷静な判断』

種類別の花言葉

小輪の花言葉

『光輝』

大輪の花言葉

『偽りの富』

背丈が高い種の花言葉

『高慢』
『傲慢』

背丈が低い種の花言葉

『敬慕』
『憧れ』


西洋(英語)の花言葉

『adoration(愛慕、崇拝)』
『false riches(偽りの富)』


花言葉の由来

ギリシャ神話の中のヒマワリ

アポロンは、ギリシャ神話の神々の中でダントツのイケメンモテ男です。まばゆい金髪と美しい顔立ちの上、たぐいまれなる才能に恵まれ、神も妖精も人間も、多くの女性や少年が、アポロンに恋をしています。

水の精クリュティエも、アポロンに恋した片思いの女性のひとりでした。毎日空を見上げ、日輪の馬車で天を翔るアポロンを一日中目で追いかけていました。9日9晩アポロンを見つめ続けたクリュティエは、とうとう足が地面に根付き、花になってしまいます。

このクリュティエの化身の花がヒマワリとされ、アポロンを慕う彼女の気持ちから、

『あなただけを見つめる』
『愛慕』
『崇拝』
『熱愛』
『憧れ』


の花言葉は生まれました。

歴史の爪痕

英語の花言葉からきた

『偽りの富』

は、ペルー帝国が西洋に侵略された時のエピソードが反映しています。

太陽信仰のシンボルのヒマワリの意匠は、文明の随所に見られました。神殿の巫女は黄金で作られたヒマワリの冠をつけていましたが、スペインに侵略された時、他の黄金と共に奪われました。

略奪品で栄えたスペインの黄金時代は短く、大英帝国にその座が移っていった歴史は皆さんの知っている通りです。そして、皮肉のような花言葉が生まれました。

ヒマワリって実はこんな花

意外とたくさんある品種

ヒマワリというと、黄色の花を想像する人が多いでしょう。

そんなにたくさん種類がありそうな感じがしないヒマワリですが、実は意外と多くの品種があります。野生種で60種、園芸種で100種以上といわれています。

黄色の花だけでも、大きさ、高さ、色味や濃淡の違う様々な品種があります。

  • 一重咲き・八重咲き、
  • 丸っこい花びら・細長い花びら、
  • リボンのようにひらひらしたもの
  • ピンポンマム(球状に咲く菊の品種)のような形・・・

など、花びらの状態も多用です。

黄色以外に、白、紫、赤、赤紫、薄紫、茶色、黒、グラデーションカラーの種もあります。

白と紫の種は、色別の花言葉があります。

花の大きさや草丈別の花言葉もあります。

ほか、特定の品種が開発された時に、その品種独特の花言葉がつけられることが多く、珍しい品種と花言葉が貴重視され、贈答やガーデニングに使われています。特定品種の花言葉は、記載したもの以外にも、調べるともっとたくさん出てきます。

ギリシャ神話の花は実はヒマワリじゃない!?

原産は北アメリカで、中世には北南米大陸で広く栽培されていました。15世紀、コロンブスのアメリカ大陸発見によりスペインに渡り、100年以上かけてヨーロッパ各地やロシア、中国にも広まります。

が、ギリシャ神話にヒマワリの話が出てくるのはなぜでしょうか?

実は、神話の花は「ヘリオトロープ」という名前でした。これは、向日性の花を意味する言葉であり、花言葉が作られた19世紀、向日草といえばヒマワリが代表的でしたから、これをヒマワリの神話と判断してしまったようです。

実際は、太陽に向かって向きが変わる特性のある別の花(一説ではキンセンカという学者もあり)と推察されます。

ヒマワリは実は太陽を向いていない!?

ヘリオトロープがヒマワリではない、もう一つの根拠は、

“ヒマワリに向日性があるのは、蕾の時季までで、花が咲くと、向きは定まってしまう”

という特徴があることです。花の多くはずっと東向きに咲いています。

世界中で「太陽の花」と認識されているのは、

  • その花の形が日輪のイメージであること
  • 芽が成長していく過程で、太陽の方向に伸びていく特性があること

から生じた文化と思われます。

そうなんです。本当のヒマワリの花は、太陽に向かって動いてはいかないのです。

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筆者情報

すずき大和

花に心があったら、自分の花言葉についてどう思うだろう?と、変なことが気になる変わった子供が、成長してライターやってます。花言葉の由来をヒモ解いていくと、花より人の心が見えてきます。花言葉を添えて花を贈るなんて、日本人にはハードル高い行為ですが、まあとりあえず、のんびりウンチクを楽しんでもらえれば幸いです。